死刑確定の元暴力団会長が殺人告白 埼玉の山林捜索7月6日 12時01分

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１３年前に前橋市のスナックで起きた銃乱射事件で、死刑が確定した元暴力団会長が、大型詐欺事件を巡って国会で証人喚問された男性を殺害したと告白し、配下の元組員らも「遺体を山林に埋めた」と証言していることが分かり、警視庁は証言に基づいて、埼玉県内の山林を捜索しています。

捜索が行われているのは、埼玉県ときがわ町の山林で、６日午前１１時前から捜査員およそ６０人の態勢であたっています。
殺害への関与を告白したのは平成１５年に前橋市のスナックで、客など４人が銃で射殺された事件で指示役として死刑が確定した住吉会系の元暴力団会長、矢野治死刑囚（６７）で、いきさつを書いた文書を警視庁に送っていました。
この中で平成１０年ごろ、東京・豊島区の暴力団事務所で、金銭トラブルから不動産会社社長の斎藤衛さんを殺害し、配下の元組員らに命じて遺体を遺棄したなどとしていて、元組員らも「遺体を埼玉県内の山林に埋めた」と警視庁に証言しているということです。斎藤さんは高い金利と元本保証をうたって全国から多額の資金をだまし取ったとして、当時の参議院議員らが実刑判決を受けた「オレンジ共済組合」の大型詐欺事件に絡む政界工作疑惑を巡って、平成９年に国会で証人喚問されました。
警視庁は捜索を進めるとともに、詳しい経緯についても調べることにしています。
矢野死刑囚を巡っては、平成８年に行方不明になった別の男性についても、殺害に関わったなどと告白し、ことし４月、神奈川県内の山林で男性が遺体で見つかっています。