こんにちは。
昨日のブログでも書いたとおり、
ほのぼの一家の
憲法改正ってなぁに?について
物語の登場人物は頼りなさげな夫、
ささいなことですぐにキレる妻。
それを諭すおじいちゃんとひいおじいちゃん。
物語はとある休日の昼下がりに
いきなりブチギレる妻の怒鳴り声から
スタート。
でもっていきなり
何の脈絡もない憲法論議に突入。
そんな情緒不安定な妻をなだめるのが
自分たちにとって
だけを語り、さもそれを事実だと
いわんばかりにお説教を始める老害。
まぁ自民お決まりの構図ってやつです。
※実際には日本人の憲法学者などが集まって発足した
という説もあるので、必ずしも押し付け
ではありません。
この憲法論についてはブログでコレ以上触れません。
さて本題。
ここまでの描写で気になる点を羅列していきましょう。
①曽祖父、祖父、夫、妻、息子の家族構成になっているが
曾祖母、祖母、娘がいない。
②感情的にいきなりキレる無知な妻。
③それを諭す曽祖父。
この3点を統合して考えていくと
自民の考えている家族のビジョンとは
こんな感じなのでしょう。
女性というのは無知で感情的になりやすいため
男が威厳を持って女性を「教育」するべき。
また、この家族に娘がいないのは
「女性は、跡取りを生むためだけの機械」であると
思っているからじゃないのか?
ちょうど今から10年ほど前に、こんなことを言った大臣が
いましたっけ。
「15-50歳の女性の数は決まっている。
産む機械、装置の数は決まっているから、
あとは一人頭で頑張ってもらうしかない」
その発言の後でひどく炎上したため、この人見苦しく
いいわけをしていたけども、この漫画を見る限り
「女性は子どもを生む機械」という考えって
自民党の共通認識なんだろうなと
思わざるをえません。どちらにしても、
この歪な家族構成を見るかぎり、この人たちの
根底にあるのは男性優位な発想であることは
間違いなさそうです。
同様の指摘は、この選挙啓発漫画にも言えます。
この点だけを見ても性差別を許さない
日本国憲法の精神に反していると思うの
ですが
憲法改正の動機にはおそらく、女性が社
会に進出したことで
肩身が狭くなっている男の威厳を
回復させるため
女性に対して男を優位に立たせたい!
というみっともない嫉妬めいた願望があるんじゃないか。
テメーらの勝手な妄想で、脳内で勃たせてろ。
はい、次。
ブログできのう書いたけど
自民党はともかく「個人」をひどく嫌います。
コレ大ウソ。「公益=みんなの利益」
だけを意味しません。
公益とは「社会一般(大多数)の利益
であり公共の福祉とは
「お互いの自由と人権の公平性を保つための原理」も含みます。
もしも、公共の福祉が公益のみを意味するものだったらどうなるか。
例えば僕がヘビースモーカーだとします。
20歳を超えた成人だったら僕には
タバコを吸う権利がありますが、そのいっぽうで
「タバコがイヤ。近くで吸うな!!」という人が大勢いる。
公共の福祉が公益だったら、僕のタバコを吸う権利が認められません。
喫煙という行為は「大勢の利益に反するから」です。
それと逆に嫌煙家が少数派でヘビースモーカーだったら
「タバコ嫌なのでやめてほしい」といえません。
この場合「喫煙できる環境」こそが公益になるためです。
このように両者の(幸せを求める権利)が対立する場合、
お互いの持つ権利を最大限尊重して、解決策を模索する。
上記の話でいうと、「分煙室」を作るといった
あたりが現実的な解決策になるでしょう。
この辺の議論はたいへんむずかしく
現在も多くの学者が議論を戦わせています。
ただ、どちらにしても公共の福祉=公益と断言などできません。
それをやってしまったら
公共の福祉=公益=国(権力)の利益という三段論法も
成り立つ事になり、国は公益のため
いくらでも国民に負担を強いることを
できるようにする事も可能だからです。
だからこそ、日本国憲法は
国よりも人の尊厳という公式で作られているのです。
話も長くなってきたため、本日はこの辺で。
次回もつづく。
「日本国憲法」なのだ!改訂新版 [ 赤塚不二夫 ] |