パピーミルを知っていますか?
私は、最近になって知りました。
正確に言うと、最近まで知ろうともしませんでした。
10年以上も犬を飼っているのに。
これまで数十件のペットショップを巡り歩き、ペットショップで買い物をしていたのに。
犬を介して犬友もでき、オフ会にも行き、犬との暮らしを楽しんでいました。
そのうちに夫が動物関係のボランティアを手伝うようになり、リアルな犬猫問題も耳に入ってくるようになりました。
私の知り合いの犬達は溺愛されていて、人間の子供と同じかそれ以上に扱われていましたが
その反面、巷では飼っていた犬を捨ててしまう心無い人が後を絶ちませんでした。
捨て犬の報せがある度に保護をして病院で病気の有無を調べ、一時預かりをしてくれる人や里親を探すのに夫達は奔走しました。
その数は、数匹ではありません。
自分の時間もお金も使って、立派な行為かも知れませんが、私は一緒にやる気にはとてもなれませんでした。
それは河原で小石を積むようなもので、暇なお金持ちがやればいいのにと思っていたからです。
そして見ないふり、聞こえないふりをしてきて、1月にLが死んでLの事ばかりを考える日々が続き…
Lが我が家に来る前の事や、犬を飼おうとしていた頃を思い出しているうちに、忘れられずに引っかかっていた違和感の数々がつながっていきました。
パピーミル(Puppy mill)
英語で「子犬工場」を意味し、営利を目的として犬などの愛玩動物を劣悪な環境下で大量に繁殖させるブリーダーのことを指す。
Wikipedeaより引用
犬や猫を飼っている方、これから飼おうと思っている方で、少しでも興味を持たれた方は、どうか勇気を出して検索してみて下さい。
「パピーミル 画像」で検索すれば、閲覧注意の画像がいくらでも出てきます。
とても正視出来るものではありませんが、これが現実なのです。
清潔で、白やベージュ、赤やピンクやオレンジなどの明るい配色に彩られ、楽しい雰囲気を演出した店内で愛想を振り撒く店員と、愛くるしい仔犬や仔猫達。
誰が想像出来るでしょうか?
この子達の親は、今も地獄の苦しみの中にいるのかも知れないという事を。
それぞれの家で飼われ、大切な家族の一員となったペット達。
でも、その子のお母さんは、今も金儲けの道具として扱われ、糞尿や害虫や病原菌等の不潔な環境のせいで病気になっても治療もせず、繁殖に使われているのかも知れません。
時々報道される「ブリーダー崩壊」と言われる事件がまさに「パピーミル」の惨い結末なのです。
大きく報じられる事もないので、知らない人が殆どだと思います。
ニュースになるのはほんの氷山の一角で、同じような状況は各地で多く起きているそうです。
そして、それは特別な一部の場所で起きている事ではなく、日本中のペットショップで売られている犬猫の多くがパピーミルで「作られて」いるのです。
これは、倒産して閉店したペットショップがくれた写真です。
Lを引き取った時、Lは7か月になっていてヒョロヒョロのヤギみたいで、この写真と全然似ていませんでした。
閉店間際の混乱で「違う犬のと間違えてよこしたんじゃないの?」と放置していたのですが、先日ひょっこり出てきました。
この、きかなそうな感じ…
よくよく見ると、やっぱりLなのかなぁ?
天国でお母さんに会えたかな…