イチローやった!日米通算4257安打!メジャー最多安打記録更新
◆パドレス―マーリンズ(15日・サンディエゴ)
マーリンズのイチロー外野手(42)が15日(日本時間16日)、敵地のパドレス戦に「1番・右翼」で出場した。9回二死一塁、パドレスのロドニーから右線に二塁打を放ち、日米通算4257安打とし、ピート・ローズ氏の持つメジャー最多安打記録を更新した。
メジャー通算も2979安打に伸ばし、3000本にあと「21」とした
イチローは、13日の同カードで「1番・右翼」でスタメン出場し3安打を放ち、日米通算4255本と最多安打記録に王手をかけていた。14日は9回に代打で出場したが一塁ゴロに倒れ、記録はお預けとなっていた。
イチローの記念すべき「1本目」は、オリックス入団1年目の92年7月に生まれた。
7月10日、藤井寺でのウエスタン・リーグで1番を打ち4打数2安打。2軍での連続試合安打は11に伸びた。この時点でリーグ2位の打率3割6分7厘が評価され、試合後マネジャーから急きょ1軍昇格を通告された。翌日の報知新聞には昇格理由として「左の代打強化」とある。
11日のダイエー戦は平和台のダイエー戦で途中出場し、2打数ノーヒットだったが、翌日の同じカードで「9番・左翼」で先発に抜てきされると3回に木村恵二投手から一塁手の横を抜けるヒット。プロ4打席目の1本が日米4256安打のスタートだった。
あれから、25年経ったが、その当時と変わらない気持ちよさそうにバットを振り、機敏に守り、俊敏に走り回る野球少年は今も変わらない。それは、守備に就くときの軽やかな後ろ姿で分かる。
マーリンズ・マッティングリー監督は「記録とは一つのリーグ内で比較するもので(日米)両リーグの数字を一緒にすることはできない」とした上で「ここ(大リーグ)で打っただけでも相当な安打数。信じられないキャリアだ」と語った。
数字が大きくなるにつれて反響も増していく。昨年8月、敵地セントルイスでのカージナルス戦で歴代2位のタイ・カッブの4191安打を上回った時には、球場で紹介されなかったにもかかわらず、拍手が湧き起こった。今回は球場でも紹介され、スタンドからの祝福にイチローはヘルメットを取って応えた。
イチローのは試合後の会見で「子どもの頃から、人に笑われて来たことを常に達成してきてる。という自負はあるので、例えば、小学生の頃に毎日野球の練習をして、近所の人から『あいつプロ野球選手にでもなるのか』いつも笑われた。悔しい思いもしましたけど。でもプロ野球選手になった、何年かやって、日本で首位打者になって、アメリカに行くときに、『首位打者になってみたい』といったら、笑われた。でもそれも2回達成した。常に人に笑われてきた悔しい歴史が僕の中にはあるので、これからもそれをクリアしていきたい思いはもちろんある」とコメントした。