井沢元彦著「点と点が線になる日本史集中講義」(祥伝社黄金文庫)読了。
- 作者: 井沢元彦
- 出版社/メーカー: 祥伝社
- 発売日: 2007/06
- メディア: 文庫
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歴史上の色々な出来事を一つの点として見るのではなく、点と点のつながり、一つの流れとして捉えようという本。
今年になって歴史に関する本を複数読んだけど、それぞれ違った見方があって興味深い。
豊臣秀吉の朝鮮出兵は平和な世の中で活躍する場の無くなった専門兵士の失業対策だった
とか
徳川家康が徳川家安泰のために導入した朱子学が勤王思想を育て、倒幕運動に発展した
とか
悪法の代名詞とも言える徳川綱吉の生類憐みの令が本当の意味での平和主義への転換になった
とか
「刑事コロンボ」はアングロサクソン系の移民に比べて差別されていたイタリア系移民出身の刑事が、ボロボロのコートを着て、アメリカのエスタブリッシュメントを次々とやっつけていく快感が込められた作品だ
とか
幕末に開国を要求してきたアメリカはモリソン号、ビッドル提督、ペリー提督、それぞれに対する日本の対応から「日本人というのは下手に出たり丁寧に頼んでも埒はあかない。脅すのが一番である」と学習し、それが日本に対する強硬な態度を生み、真珠湾、太平洋戦争へと繋がっているのかもしれない
とか。
最後にこういうことが書いてあったが
日本人は「和」としてのメンタリティを持っているため、どうしても相手との協調性を保とうとする方向に心が働きます。その結果、相手の言うことを少しは取り入れて、自分の原理と調和させようとします。
しかし、それをやればやるほど、一方的にものごとを言い募ってくる民族には負けてしまうのです。それが現実です。
ですから我々は、これを何とかしなければならないのです。そのためにはやはり歴史というものを振り返って、日本人のメンタリティをある意味で改造しなければならないのだと思うのです。
本書でも取り上げたように、アメリカ人は最初、日本人に対して下手に出ました。しかしそれが通用しないと見るや高飛車に出てそして成功しました。日本人はそこで自己主張しなかったものだから、彼らは今でもそうすることが正しいと考えている節があります。
そうしたことを打破していくためには、やはり歴史というものの真実の姿を見極めなくてはいけないのだと思います。
このごろ、私はよくそういうことを考えるのです。
長年に亘って培われたものを変えるのはなかなか難しい。
変えない方が楽だし、変わらなくてもそんなに影響ないんじゃない?
そして歴史は繰り返し、後世の人から「21世紀の初頭のあれが分岐点だった。あそこで道を間違えた」とか言われちゃうのだ。