冨田さん母、京都府警に電話…容疑者自宅地
「嫌がらせ受けている」
東京都小金井市で大学生の冨田真由さん(20)が刃物で刺され意識不明の重体となっている事件で、冨田さんの母親が今月4日、職業不詳、岩埼(いわざき)友宏容疑者(27)=傷害容疑で逮捕=の自宅がある京都市内の警察署に電話し、「娘が嫌がらせを受けている」と相談していたことが京都府警などへの取材でわかった。
京都府警によると、冨田さんの母親は4日午前6時過ぎ、別の用件で訪れていた京都駅から電話し、岩埼容疑者の自宅がある地域を管轄する右京署に「娘がブログやツイッターで右京区に住む男に執拗(しつよう)な嫌がらせを受けている」と相談した。電話の時間は約6分間で、応対した警察官は警視庁に相談するよう伝えたという。
京都府警はこの対応について、「男の名前や住所などの情報がなかった。娘さんが東京にいるなら、嫌がらせの証拠を持って警視庁に行くほうがいいと伝えた。適切な対応だった」としている。
冨田さんは6日、知人を通じて警視庁武蔵野署に「相談したい」と電話で伝え、9日に知人と同署を訪問。岩埼容疑者からのツイッターやブログへの書き込みをやめさせてほしいと相談していた。
警視庁は23日、岩埼容疑者を殺人未遂と銃刀法違反の容疑で東京地検に送検し、京都市右京区の自宅を家宅捜索した。逮捕後、「殺すつもりだった」と供述したことから容疑を切り替えた。【鈴木理之、神保圭作】