太陽熱発電とは、再生可能エネルギーである「太陽光」を熱エネルギーに変換し、この熱を利用して発電を行う技術です。太陽熱発電のシステムは大きく3つに分けられます。(下図参照)
太陽熱発電の発電設備(パワー・ブロック)は、従来の火力発電と同様なシステムです。火力発電では、化石燃料を燃やすことで熱エネルギーを得ていましたが、太陽熱発電では再生可能エネルギーである「太陽光」から熱エネルギーを生み出すのが最大の特徴です。
太陽熱発電は、蓄熱設備を持つことにより、太陽が出ている昼間の熱エネルギーの一部を蓄え、夜間の発電もできるようになります。これによって、他の再生可能エネルギー(風力発電・太陽光発電など)に比べ、安定した電力供給が可能となります。
千代田が技術開発を進める「溶融塩・トラフ型太陽熱発電」は、熱媒を合成オイルから溶融塩に変えることにより、運転温度を550℃まで上げることができるようになります。溶融塩を熱媒として使用する主なメリットとして、以下の3つが挙げられます。
千代田は、イタリア・マッサマルタナの地に完成したデモプラント(2013年7月3日開所式)を活用し、「溶融塩・トラフ型太陽熱発電技術」の実証を進めていきます。