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演出家の蜷川幸雄さん死去、80歳

演出家の蜷川幸雄さん死去、80歳…文化勲章受章者

舞台演出家の蜷川幸雄さん=山本晋撮影

 “世界のニナガワ”として国際的にも高く評価された舞台演出家で、文化勲章受章者の蜷川幸雄(にながわ・ゆきお)さんが12日、死去した。80歳。

 埼玉県川口市生まれ。開成学園(現開成高)を卒業。画家を志したが、安部公房の「制服」を見たのがきっかけで1955年、劇団青俳に俳優として入団。アングラ全盛期の68年、青俳仲間の蟹江敬三さん、後に夫人となる真山知子さんらと劇団現代人劇場を創立。69年、清水邦夫さん作の「真情あふるる軽薄さ」で演出家デビューした。

 74年、日生劇場の「ロミオとジュリエット」演出で初の大劇場進出。以降、活躍の場を商業演劇に移し、「近松心中物語」など日本の戯曲からギリシャ悲劇、シェークスピアなど古今東西にわたる延べ約300作品を手がけた。

 劇場空間を埋め尽くす大胆で豊かな詩的イメージに満ちた視覚的な世界は、国境を超えて多くの観客を魅了。稽古(けいこ)場では怒声とともに灰皿が飛ぶという、妥協を許さない厳しい姿勢で知られた。

 79年の菊田一夫演劇賞をはじめ97、2001年の読売演劇大賞最優秀演出家賞、00年毎日芸術賞など受賞多数。04年文化功労者、10年文化勲章。彩の国さいたま芸術劇場芸術監督。映画「蛇にピアス」やテレビドラマの監督もつとめた。

 著書に「反逆とクリエイション」「千の目千のナイフ」など。長女は写真家の蜷川実花さん。

 心臓のバイパス手術や肺炎による入院など、体調を崩しながらも、年間約10本もの作品を手がけるという多忙さは最後まで変わらなかった。16年2月からは蜷川さん自身の半生をモチーフにした新作舞台「蜷の綿」を演出予定だったが、病気療養のため延期されていた。5月25日にはシェークスピア作品「尺には尺を」の初日を控えていた。

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