5月11日は丸一日イエモン三昧だった。私と友人は昼間から渋谷タワレコのイエモンカフェに並び、シダックスで思い思いに推し曲を歌唱。みっちり3時間のライブを体感したあともあらゆる角度から「よかった!」を言い続け、結局ファミレスで熱々とした反省会を繰り広げた。1月の再結成発表から続いたチケット争奪戦、重ねた予習、思い出の棚卸しを経ての1日…10代の頃ぶりかってくらいひとつの音楽体験に対して多くの時間と熱量を注いだことに改めて驚く。
THE YELLOW MONKEY SUPER JAPAN TOUR 2016初日。4人はみごとに再結成を果たした。カッコよくてユーモラスで、おしなべてうっすら卑猥。粗さが見える瞬間もあったが、それを吉井が言葉巧みにスイスイうっちゃっていくさまは結局イエモンらしい。これからどんなふうに洗練されていくのかな的な期待感まで与えてくれて、今回はもう再結成ツアー初日として100点満点のライブだ。
驚いたのが、ライブが全体的にほがらかだったこと。これは会場全体が祝福ムードだったから、相変わらずメンバー仲良さそうだったからというだけでなくて、MCで話していたような「イエモンで日本に元気を」的な再結成理由が関係しているのか。この日は「SICKS」収録のアレをはじめ暗澹鬱屈した曲が圧倒的に少なかったように思う。彼らのライブといえば、私は真っ赤な照明を浴びて吉井が身をよじらせるギラギラした画をまず思い出すけど、いやーそういうシーン少なかったわー。
そして再結成ライブがポジティブに見えた理由にもうひとつ、4人が順調に年取ってくれたというものがある。もし休止せず活動を続けていま2016年に代々木体育館で演っても同じ内容になったろうなってくらい彼らは自然な姿勢でライブをした。演目の中には疲れや諦めのムードを漂わせた後期の曲もあったのに、時間を経て今回はそれらの毒っ気を雲散させた形で披露して。そういう余裕はたぶん成長という類のものと判断していいはずだ。あと加齢によってさらに魅力を深めたものもあって…吉井さんがエマさんのギターを男根と見立て、マイク(物理)使ってふしだらするってお馴染みのたわむれシーンがあったんすけど、その様子がスクリーンに大写しになったときに当時の「ヒューッ★」って腐的なものではなく「うわっ…」って、本気で見ちゃいけない二丁目的な濡れ場に対する絶句って感じですごかったです。
いずれにしても今回は、再結成の被害報告によくある「名曲を近所のおじいさんがコピーしてた」というものにまったく当てはまらない。休止期間=空白期間じゃないってのはアーティストとして実に正しく、ファンとしては大変うれしい。
吉井さんが「やり残したことがある」と表明していたものの正体は一体なんだろう。イエモン、ここからまた始まるんだなあ。