甲鉄城のカバネリ 第3話 「捧げる祈り」の感想です。
甲鉄城のカバネリも第3話が終了。
そろそろ情報を整理する頃合いかなーと思いました。自分のお勉強のために。
ということで記事の前半は、おもな用語とキャラクターについての簡単な整理。後半はカバネ化対策についてちょっと考えた内容になっています。
「甲鉄城のカバネリ」第1話の感想はこちら↓
第2話はすいません。
ブログをサボっていたので書いてないです。
用語とキャラクター
以下、「甲鉄城のカバネリ」に登場するおもな用語とキャラクターについて手短かにまとめたものです。
用語
- 「日ノ本」(ひのもと)
作品舞台の島国の名前。歴史if的にいうなら関ヶ原合戦に西軍が勝利し、西国大名が幕府を開いたようなもの。 - 「駅」(えき)
西欧でのカバネ発生を知り、将軍が要塞化させた各地の重要拠点のこと。 - 「駿城」(はやじろ)
「駅」を行き来する装甲機関車のこと。 - 「甲鉄城」(こうてつじょう)
駿城のひとつ。 - 「顕金駅」(あらがねえき)
主人公、生駒(いこま)たちが最初に暮らしていた駅。重工業をなりわいとし、駿城の多くはこの顕金駅で生産、整備される。 - 「金剛閣」(こんごうかく)
幕府最大の要害でカバネ研究の最先端。 - 「カバネ」
生者の生き血をすすり同じ化物と為す屍(しかばね)のこと。登場後「カバネ」と呼称されるようになった。 - 「心臓皮膜」(しんぞうひまく)
カバネの心臓を覆う鋼鉄の皮膜。一般の武士が持つ蒸気銃では破壊が困難。 - 「カバネリ」
人でもカバネでもなく、“体はカバネ、心は人” な存在。容姿は人間とほぼ変わらないが、カバネと同様に心臓被膜が出来ている。 - 「自決袋」
幕府から一人一人に支給されている、自決用の携帯用指向性爆弾のこと。
キャラクター
- 生駒(いこま)、cv:畠中 祐
顕金駅に住む蒸気鍛冶(かじ)の少年。 - 無名(むめい)、cv:千本木彩花
甲鉄城に搭乗して現れた少女。生駒と同様にカバネリ。 - 菖蒲(あやめ)、cv:内田真礼
顕金駅を治める四方川(よもがわ)家の長女。 - 来栖(くるす)、cv:増田俊樹
四方川家に使える武士で、菖蒲(あやめ)の身辺警護を担当。 - 逞生(たくみ)、cv:梶裕貴
顕金駅に住む蒸気鍛冶の少年で生駒の友人。 - 鰍(かじか)、cv:沖佳苗
顕金駅に住む蒸気鍛冶の少女。家庭的な性格。 - 侑那(ゆきな)、cv:伊瀬茉莉也
日ノ本各地に物資を運んで回る駿城「甲鉄城」の乗務員。駿城の操縦は見習い段階。 - 巣刈(すかり)、cv:逢坂良太
顕金駅に住む蒸気鍛冶の少年。皮肉屋だが冷静。 - 吉備土(きびと)、cv:佐藤健輔
四方川家に使える武士。物分りが良いタイプ。
(画像、文章はおもに「甲鉄城のカバネリ」公式H.Pより)
おもな用語とキャラクターについて整理したので、次はカバネウイルスについて。それほど深く考えたわけじゃないですけど、バトル面じゃなくて科学面の話です。
カバネ化対策としてのワクチン開発と問題点
甲鉄城のカバネリ第2話視聴後のこと。
カバネの対抗策はワクチン開発になるんじゃ?と思いました。カバネ化はウイルスによるものという話が出ていたので、オーソドックスに考えるならばウイルスへの対抗策はワクチン開発だろうと。もう少し正確に言えば、対抗策というよりも予防策としてのワクチンですね。
たとえばカバネリとなった生駒や無名は、カバネに対抗する手段=“抗体” を獲得している可能性があります。抗体とは自分とは違った異物を体から追い出すためにできる対抗物質のこと。抵抗力とか免疫などとも言いかえ可能ですね。
カバネ化を防ぎ抗体を獲得したと思われる生駒や無名の血液から、カバネの毒性を弱毒化させてワクチンを開発し、それをカバネに感染した事のない人間にワクチンとして投与することで、カバネ感染の予防策として抗体を獲得させることが出来るんじゃないか?と思いました。
しかし第3話で自分の予想外だったことが。
それがカバネリとなった生駒や無名が血を欲したことでした。
うん、普通に考えればね……
血に反応するカバネを見れば、カバネリもまた血を欲することは安易に予想可能な範囲ですよね。
でも自分の場合、ワクチン開発とかを考えていたので逆に予想外でした。つまり、生駒や無名の血を弱毒化してワクチン開発をすると、もしかしたら副作用として投与された人もみんな血を欲するようになってしまうんじゃないかと。
ではワクチン投与者が血を欲しないようにするためにはどうしたらいいのか?
ひとつの対策として考えられる現実世界の話をすると。
現実のワクチンには “生(なま)ワクチン” と “不活化(ふかつか)ワクチン” という2種類のワクチンがあります。
生ワクチンとは、生きた細菌やウイルスの毒性を弱めたものを接種することによって、その病気にかかった場合と同じように抵抗力(免疫)をつけようとするもの。
もう一方の不活化ワクチンとは、細菌やウイルスを殺して毒性をなくし、抵抗力(免疫)をつけるのに必要な成分を取り出してワクチン化したものです。
(→生ワクチンと不活化ワクチン(肺炎球菌・ヒブ・インフルエンザなど)|予防接種・ワクチンの基礎知識|子どもと肺炎球菌.jpより)
上の方に書いたワクチン。
つまり生駒や無名の血を弱毒化してワクチン開発ってのは “生ワクチン” をイメージして書いたものです。
「甲鉄城のカバネリ」の場合、カバネウイルスに対する予防策として、
“不活化ワクチン” が大量生産できれば最も理想的
だといえるでしょう。
しかし不活化ワクチンには問題点がふたつありまして。
問題点のひとつは “技術力”
不活化ワクチンをつくれるほどの技術力がカバネリの世界にはたしてあるのかどうか。イメージの話で申し訳ないですけど、生ワクチンよりも不活化ワクチンの方が技術力を求められるイメージがあります。
問題点のもうひとつは “資金力”
生ワクチンに比べて不活化ワクチンは、無毒性ゆえか生ワクチンよりもワクチン接種回数が増える傾向にあります。
具体的に現代の不活化ワクチンは、四種混合(破傷風、ジフテリア、百日せき、ポリオの4種)、小児用肺炎球菌、Hib(ヒブ)、日本脳炎、B型肝炎、インフルエンザ、子宮頸がんワクチンなどになります。
インフルエンザワクチンは例外的に一回(13歳以下は2回接種を推奨)接種なんですけど、他はざっと合計4回のワクチン接種が必要になります。不活化ワクチンは単価が高く回数も多い。ぶっちゃけお金(税金)がかかるしろものです。
つまり不活化ワクチンは技術面をクリアしても、今度は資金面の問題が出てきます。カバネリで描かれる世界の資金力はどうなんでしょうね? それほど資金面の余裕があるようには見えませんが。
まあそういった不活化ワクチンに対するイメージがあって、第2話視聴後の自分は、つくるなら生ワクチンかなー?とイメージしました。
てことでひとます生ワクチンに仮定して話を進めます。
もしも、いわば “カバネ生ワクチン” が生産可能になり、さらに副作用として考えられる最悪の展開、接種者が血を欲する必要性が生じてしまうならばの話ですが。その場合の理想的展開は何が考えられるでしょう。ひとつ思ったのは、
人血じゃなく代替品として動物の血が使用可能
そう判明することあたりでしょうか。
“カバネ生ワクチン”によって万がいち人類がみなカバネリ化したとしても。カバネリ化の程度に差こそあれ、たとえ血を欲するようになったとしても、もしも家畜などの血が人血の代替品になりうるならばこれである程度解決できるんじゃ?と思いました。
ということで。
ここまでをまとめてみると。
すでにパンデミック(爆発的感染)と化しているカバネウイルスへの予防対策のひとつとして、まずはワクチン開発が考えられる。資金的に負担の少ない方の生ワクチンが開発でき、さらにもしもワクチン副反応として血を欲するようになってしまった場合、動物の血が人血の代替品で使用可能ならば、問題はかなり軽減すると考えられる。
まあ「甲鉄城のカバネリ」の場合、ここまで書いたようなカバネ予防策はメインの話じゃないとは思いますが……
いちおう第3話視聴段階で気になっている点、カバネに関してちょっと考えてみたって話でした。
あ、念のため補足を書いておくと。
現実の生ワクチンはそこまで副反応は強くないことがほとんどです。また、たとえ不活化ワクチンと言えど、子宮頸がんワクチンのように深刻な副反応がまれに出ることもあります。まあ単純にくくれない所はありますね。
↓ インフルエンザワクチンの画像です
カバネ研究の最先端が楽しみ
いわばカバネリの初心者といえる生駒と比較して、カバネリ歴の長そうな無名。
彼女はどうやって空腹(血を欲すること)を満たしているんでしょう?
でも何かしらの解決策を持っているハズですよね。空腹を満たすため、血の供給手段を何かしら確保しているんじゃないかと。そのあたりが次回以降に語られるのでしょう。
第3話で生駒はこう言いました。
金剛閣(こんごうかく)はカバネ研究の最先端
だと。
金剛閣は将軍家のある幕府最大の要害。
4話以降で生駒達が無事に金剛閣へと到着し、カバネに対する最新の研究成果が披露されるのを楽しみに待ちたいと思います。
あ、第4話の話が出たついでに。
「甲鉄城のカバネリ」第4話にはカバネのボスっぽいキャラが登場するようです。その名は「ワザトリ」とのこと。(「甲鉄城のカバネリ」公式H.Pより)
どうやら無名や生駒だけじゃなく、敵のカバネサイドもグレードアップしてくるようです。
余談ですけど血を欲する無名を見て、どこかで見たような?と思いました。
これは「東京喰種」(トーキョーグール)かなぁ。マンガで軽く読んだだけですけど、同作では「喰種」(グール)と化した怪人たちは普通の食事を受け付けられず、空腹を満たすは人肉のみ、という設定でした。
血を欲するカバネリはちょっと「東京喰種」を連想させますが、類似な設定は他作品にいくらでもありますので、まあパクリというほどではないんでしょう。
最後に
第3話は2話までと比べておとなしめの回に感じました。ちょっとひと休みと言うか。理由は、群がりくるカバネとの激しいバトルアクションシーンがなかったからでしょう。甲鉄城も給水塔そばに停車しましたし。
その代わり、第3話は説明回だったように思います。
カバネリが血を欲すること、金剛閣が技術的に進んでいること、5年前生駒の身に起こったことなどなど。これらを説明しつつ、死者に祈りを捧げる回だった印象です。
第1話で無名に付き添っていた山伏みたいな人はこう言ってました。名前は知らない
金剛閣にゆき、若様の指示をお待ちください。
若様というのが、無名がよく「あにさま」と呼んでいる人物かなぁ…… 公式H.Pでまだ画像の無い、宮野真守キャラ(美馬:びば)あたりかと。若様はみなしごの無名にとって彼女の命名者で、かつ面倒をみた兄的存在なのかなって気がします。
第4話以降に向けての期待面ですが。
若様の登場や金剛閣のカバネに対する研究成果、そしてワザトリとの激しいバトルアクション。そのへんを楽しみに待ちたいと思います。
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「甲鉄城のカバネリ」
(スタッフ)
監督:荒木哲郎
シリーズ構成/脚本:大河内一楼
キャラクター原案:美樹本晴彦
キャラクターデザイン/総作画監督:江原康之
音楽:澤野弘之
脚本:瀬古浩司
仮想世界調整:三輪清宗
美術監督:吉原俊一郎
アニメーション制作:WIT STUDIO「進撃の巨人」劇場アニメ「屍者の帝国」
(キャスト)
生駒(いこま):畠中 祐
無名(むめい):千本木彩花
菖蒲(あやめ):内田真礼
来栖(くるす):増田俊樹
逞生(たくみ):梶 裕貴
鰍(かじか):沖 佳苗
侑那(ゆきな):伊瀬茉莉也
巣刈(すかり):逢坂良太
吉備土(きびと):佐藤健輔
美馬(びば):宮野真守
オープニング・テーマ
EGOIST「KABANERI OF THE IRON FORTRESS」
エンディング・テーマ
Aimer with chelly (EGOIST)「ninelie」