富豪コーク氏:クリントン氏が共和党候補より良い大統領になる可能性
- コーク氏はこれまで共和党候補を支持し、多額の献金を行った
- 富裕層を優遇する税制の問題に取り組まない共和党候補を支持せず
米資産家チャールズ・コーク氏は、米大統領選で共和党候補の指名獲得を争う誰よりも民主党のクリントン前国務長官の方が良い大統領になる可能性があるとの認識を明らかにした。
コーク・インダストリーズの会長兼最高経営責任者(CEO)のコーク氏は24日のABC放送の番組「ジス・ウィーク」でのインタビューで、「富裕層を優遇する税制」を批判した上で、この問題に取り組んでいないという理由で、ドナルド・トランプ氏とクルーズ上院議員、ケーシック・オハイオ州知事の3人に絞られた共和党の候補者のいずれも自分は支持しないと語った。
ブルームバーグ・ビリオネア指数によれば、コーク氏とデービッド・コーク氏の兄弟の純資産は1060億ドル(約11兆8560億円)。両氏はこれまでは「小さい政府」という考え方に沿った政策を掲げる共和党候補を支持し、多額の献金を行ってきた。
コーク氏はクリントン氏に対する評価の一部は夫のビル・クリントン元大統領の実績に基づいていると説明。「クリントン元大統領は模範的ではなかったが、政府の増大、歳出の伸びに関する限り、共和党のブッシュ前大統領時代はクリントン政権時代の2.5倍だった」と指摘した。ただ、クリントン前国務長官を支持するとまでは踏み込まず、「彼女の行動は言葉とかなり異なると考える必要があろう」と述べた。
原題:Koch Says Clinton May Be Better President Than 2016 Republicans(抜粋)