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wasabiwasabi  - ,  10:00 PM

「信じられないこと」を信じてみる大切さ

「信じられないこと」を信じてみる大切さ

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Inc.

どうして、私は朝食前に6つのありえないことを信じていたのかしら。
── 赤の女王(ルイス・キャロル著『鏡の国のアリス』)


私は大学院生のとき、2人のメンターに恵まれていました。そのうちの1人はDoug Medin。彼は私に研究に対する質問の答えがまだ解明されていないとき、その答えを見つける秘密の方法を教えてくれました。彼によると、その分野にいる人全員がある疑問への答えに満場一致したら、しばらくの間皆と反対のことを信じてどうなるか試すそうです。

何年もの間、このアドバイスによって私は多くの恩恵を受けてきました。この方法を使えば、世界を違った見方で見ることができます。人は自分の信じていることと、世界が一致するように理解しようとする傾向があります。しかし、この方法はそうした確証バイアスを引き起こす心理的なメカニズムを覆します。


人間は自分が信じたいものを信じようとしてしまう


このアドバイスは学校での研究で役立ちますが、ビジネスにおいてはもっと重要です。私はそのことを映画『マネー・ショート 華麗なる大逆転』を最近観て思い出しました。そのストーリーは2007年に起きた抵当市場の崩壊(とそれら抵当による保障)を描いたものです。崩壊に繋がった1つの原因は、誰もそのとき抵当デフォルトが記録的に上がるわけがないと信じていたことです。結果として、多くの人が不幸な結末がやってくるサインを見逃しました。その代わり、抵当市場は健全であるはずだと自身の信じていることを正当化してくれる情報に目を向けたのです。

もちろん世界はそんなに簡単にガラリと変わったりしません。ありえると思っていることを信じるのも一般的に言えば有効でしょう。だからこそ、私たちの心理は未だにこうした傾向を持っているのでしょう。もし確証バイアスが役に立たないものであれば、それで進化を遂げてきた私たちの祖先はとっくに絶滅していたことでしょうから。


ビジネスを成功させたいなら、信じられないことを信じてみる


しかし、もし自分の核となる考えに自信を持ちたいなら、ビジネスを成功させるために考えた推測をはっきりさせることから始めると良いでしょう。その推測を実現させるために自分の会社にはどんな要素が必要か、そうすればその通りに動くか、こうした推測をリスト化してみましょう。

そこから、1つ選んでください。そして1週間、あえてその自分の推測とは逆の考えが正しいと思い込んで、自分自身に逆の考えの方が正しいのだと説得してみてください。自分が深く信じていることから抜け出すために、確証バイアスの持つ力を借りてみましょう。

このエクササイズを試すとどうなるか。次の2つのうちどちらかが起こります。たいてい、ありえないことを信じようとすると結果としてそれは本当にありえなかったのだという結論に辿り着きます。こうした審査を行うことで、自分の考えに強い自信を持つことができます。

しかし同時に、あなたは自分の考えとは逆のありえないことにも主張できる根拠があることに気がつくでしょう。その根拠に目をやってください。そうした根拠によって、あなたのビジネスモデルが上手くいくかどうかに対して、どんな意見が考えられるでしょうか?

今やっていることとは違うことをした方がいいのか? はたまた成功を妨げる障害物はないか?

例として、電話が挙げられます。20年前、通信業の株価はうなぎ上りでした。家とオフィスは電話を持つ必要があり、家に高速のインターネットスピードを提供する競争がありました。ある人は従来の電話のマーケットは崩壊するだろうと考えました。たしかに、1990年代のSF映画でさえ、たいていは電話システムがインターネットと結合してワイヤレスで通信できるようになることは予測できませんでした。(SF映画という、未来を予測することを仕事にしている人々によって制作されたにもかかわらず!)

その時代に通信業界で働いていた人々は、かなり減ってしまった有線の電話ラインが今後世界でどうなるかもっと考えることができたら良かったでしょう。もし考えていたらマーケットのリーダーが新しいトレンドを察知してトップに居続けることができたかもしれません。でも、市場を牛耳っていたトップは消えました。1度は大企業のAT&Tが競合に買収されてしまったほどです。

成功している会社の経営者が自己満足で終わらないように警戒する必要があるのが通信業界の常識になりました。おそらく、栄光にしがみつかないようにするためには、自分が1番信じていることとは反対のことを、時間をかけて徹底的に信じてみるといいということなのかもしれません。


The Value of Believing in Impossible Things | Inc.

Art Markman(訳:wasabi)
Photo by Alberto Garcia/Flickr (CC BY-SA 2.0).

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