卒業式のメリケン粉投げ 大人の説得に応じ57袋寄付

2016年4月11日 15:10 地域 注目 浦添市
贈呈式で小麦粉を手渡す金城さん(左奥から3人目)に大きな拍手が湧いた=3月9日、浦添市・港川中学校(同中提供)

贈呈式で小麦粉を手渡す金城さん(左奥から3人目)に大きな拍手が湧いた=3月9日、浦添市・港川中学校(同中提供)

 【浦添】3月に浦添市の港川中を卒業した金城優さん(15)は、卒業式でメリケン粉(小麦粉)投げに使う予定だった小麦粉57袋を教師や両親の説得を受けて、食べ物を必要としている人たちに寄贈した。「思い出づくりにやりたかった」と話す金城さんだが、「ありがとう」の感謝の声に思わず笑みがこぼれた。

» 花5000鉢が破壊された中学校、親も涙ぐむ入学式

 卒業式を前に、金城さんが後輩に集めさせた小麦粉は金額にして約1万円分。そのことを知った学校側は、事情を本人に確認し、小麦粉代を後輩に返すよう指導した。両親の協力で返金できたものの、手元に残ったのは57袋の小麦粉。金城さんは「俺が自由に使う」と豪語していたが、3月まで同校勤務だった當間正和校長が「地域の困っている人に寄贈できないか」と提案した。

 両親同席の面談後、金城さんから「困っている人にあげていいよ」との連絡があり、3月9日に校長室で贈呈式が行われた。小麦粉を受け取った市社会福祉協議会港川中学校区地域保健福祉センターと市内にある仁愛会在宅総合センターの方から「大切に使います」と感謝の言葉が伝えられると、恥ずかしそうにうつむきながらも、金城さんの表情に笑顔が見られたという。

 地域保健福祉センターの担当者は「生活に困窮する人たちが増える中で、このような寄付は本当にありがたい」と貴重な食糧の提供に感謝する。

 生徒指導を担当していた長嶺重信教諭は「社会に出ても、こんな経験はそう多くない。優には人から喜ばれ、感謝される大人になってほしい」とメッセージを贈った。

※ 記事・写真の無断転載や複製を禁じます。

沖縄タイムス+プラスの更新情報を受け取る

関連ニュース

最新ニュース速報

4月12日(火) 紙面

最新のコメント

注目のまとめ&トピックス