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2016年Q1のPC出荷台数は前年同期比11.5%減

〜Windows 10無料アップグレードも影響か

 米IDCは11日(現地時間)、2016年度第1四半期におけるワールドワイドのPC出荷台数を公開し、前年同期比で11.5%減との結果を発表した。PCの総出荷台数自体は6,060万台だった。

 前年同期比で比較したPCベンダー別の出荷台数およびシェアは下表の通り。

【表1】PCメーカー上位5社における販売台数
販売会社 2016年第1四半期
出荷台数
2015年第1四半期
出荷台数
前年比
Lenovo 1,217万8,000台 1,330万5,000台 -8.5%
HP Inc. 1,160万3,000台 1,300万6,000台 -10.8%
Dell 901万7,000台 920万1,000台 -2%
Apple 446万6,000台 456万台 -2.1%
ASUS 439万2,000台 478万8,000台 -8.3%
その他 1,892万9,000台 2,361万1,000台 -19.8%
合計 6,058万4,000台 6,847万台 -11.5%
【表2】PCメーカー上位5社における市場シェア
販売会社 2016年第1四半期
市場シェア
2015年第1四半期
市場シェア
Lenovo 20.1% 19.4%
HP Inc. 19.2% 19%
Dell 14.9% 13.4%
Apple 7.4% 6.7%
ASUS 7.2% 7%
その他 31.2% 34.5%

 上位5社とも前年同期比で出荷台数が落ちており、その結果として全体で11.5%減となっている。IDCはアメリカ市場の分析の中で、MicrosoftによるWindows 10への無料アップグレードの施策が消費者の購買意欲を削いだとしている。ただ、アメリカ市場については伝統的に第2四半期から企業および教育機関でのPC需要が伸びることから、今後数カ月で若干盛り返すのはないかと予測している。

 アメリカ市場だけ見ると、2016年第1四半期はDellが出荷台数で1位となっており、前年同期比で4.2%増の成長率を見せ、2009年第3四半期以来の25四半期ぶりにHP Inc.を抜き、トップの座に着いた。HP Inc.は前年同期比で14.1%減と大きく出荷台数を落としている。一方、3位のLenovoの21.1%増という成長率が目を見張るところだ。

【表3】アメリカ市場でのPCメーカー上位5社における販売台数
販売会社 2016年第1四半期
出荷台数
2015年第1四半期
出荷台数
前年比
Dell 348万3,000台 334万3,000台 4.2%
HP Inc. 344万5,000台 401万1,000台 -14.1%
Lenovo 192万 158万6,000台 21.1%
Apple 176万5,000台 167万2,000台 5.6%
Acer 71万1,000台 79万4,000台 -10.4%
その他 230万1,000台 306万4,000台 -24.9%
合計 1,362万5,000台 1,446万8,000台 -5.8%

 なお、IDCによる日本の分析では、予測していたよりは若干良かったとのことだが、経済の低迷が依然続いており、不安定さを見せる為替相場も懸念材料になっているようだ。

(中村 真司)