30代に突入してすぐにとある組織の「課長」という地位についた。
実際のところは「課長」という名称はあってないようなもんで、給与テーブルに乗せるために「課長」という名称をもらった。
その組織は10名ほどのメンバーのいる部署でそこのリーダー的役割が本当の姿であった。
その地位に就く際に事前に社長との約束があり、そのことが自分の成長に繋がったので書き残しておこうかと。
社長との約束
就任の少し前、社長から食事のお誘いがあった。
その席で言われたのは「小さいとは言え組織のトップを任せる。当然最終責任は社長である私にあるが、今後も絶えずあたなには成長して行ってもらいたいので、1つだけ約束事を決めさせてほしい」と。
その内容は「どんな問題が発生しても、必ず対策案は自分で考えること。お客様に多大な迷惑をかける可能性がある場合と、会社自体が傾くようなことが予想されない限り、社長のわたしはあなたの出す対策にNOは言わない。なので『○○な事案が発生しました。どうしましょう?』と言うのは無だ。『○○という事案が発生したので××という対策を取りたい』と言うように必ず自分の案なり対策を持ってから報告や連絡、相談して欲しい」と。
その時は正直あまり深く考えず「はい」と応えたのだが、実はこれ、結構きつかった。
トラブルは予想できないからトラブルになるんよ
どれだけ一生懸命考えて物事進めても、どうしても「予想外のトラブル」は起きてしまう。
リーダーともなればそのトラブルの内容を正確にしかも素早く、見極め対処しなくてはいけない・・・でも「予想してない」のだからすぐに「こうすればいい」という案はなかなか出て来ないです。
で、誰かに相談(実際はわたしの上司は社長だけだったので)したいのだが、私案がないと話できない。
となると必死に考えるんですね、話を聞いてもらうために。
これその時は死ぬほど苦しい。
でも今から思うとこの訓練を長年実践でやらせてもらったおかげで、IT技術者としてだけではなく、リーダーとしてのスキルも少しは向上したんじゃないだろうかと思ってます。
しかも実際に「○○という対策打ちます」と言って「No」と言われたことは殆どない。いい社長だ。
会社も今もあると言う事は、まぁ大きく間違った方向で物事を進めて来てなかったと言う事だろう・・・と自己弁護。
まとめ
新しい年度を迎え、リーダー、組織のトップになった人もいるかもしれませんが、1つ挑戦してみてはどうでしょうか?
「どうしましょう?って言う前に私案を持ってから相談する」。
決断したら全力で取り組む。結果の責任は上司に負ってもらいましょう。そのための上司です。