今回は、AdSense の収益が低下する理由と、その解決方法について説明します。Google では、収益低下の原因と、収益を改善する方法を理解するのに役立つさまざまなツールやレポートを提供しています。
まず最初に考えるべき点は、収益の低下が全体的なページビュー数の減少からきているのか、その他の問題からきているのか、という点です。収益に影響する要因にはいくつかありますが、その中でも主な要因は次のとおりです。
  • クリック率(CTR)
  • クリック単価(CPC)
  • ページ インプレッション収益(ページ RPM)
  • ページビュー
これらのデータはすべて、AdSense の [パフォーマンス レポート] タブで確認できます。

以下に、おすすめの対処方法をいくつかご紹介します。

1. ページビューの減少
ページビューの変化の傾向や問題点を把握するには、レポートの期間を 30 日以上に指定することをおすすめします。ページビューの減少は、単なる季節的な傾向による場合があります。たとえば小売店の場合、休暇シーズンの後はトラフィックが減少しがちです。また、コンテンツに変更を加えた後もトラフィックが減少する場合があります。

トラフィックが減少している場合、トラフィック増加のために次の方法をお試しください。
  • 同じトピックを扱うメジャーなサイトと共に、自分のサイトを宣伝します。
  • ソーシャル メディアを通してサイトを宣伝し、定期的にサイトを訪問する、関心の高いユーザーのグループを作ります。
  • Google Search Console を使用し、サイトが確実にクロールされ、インデックスに登録されるようにします。
  • サイトを定期的に更新し、ユーザーが何度もサイトを訪問するようする。更新の際にメールやニュースレターを送るのも得策です。
2. クリック単価の低下
クリック単価は市場の影響を受けやすく、広告主のキーワードへの入札単価や、広告主がクリック単価として妥当だと考える金額など、さまざまな要因によって決まります。たとえばマーケティング担当者が予算を振り分ける各四半期の前半には、クリック単価が低下するケースが見られます。そのため、クリック単価の変化を確認する際は、レポートの期間を 1 年以上に指定することをおすすめします。クリック単価の変化を把握できたら、次の点を確認してください。
  • 効果的な広告サイズを使用できているかどうかを調べます。クリック単価とクリック率に最も効果的な広告サイズは、720×90、336×280、160×600、320×100(モバイルバナー)です。詳しくは、効果的な広告サイズをご覧ください。
  • 必要以上に広告をブロックしていないかどうかを確認します。ブロックする要素(広告主、広告ネットワーク、一般カテゴリ、デリケートなカテゴリ)が多すぎると、広告枠に入札できる広告主の数が減るため、クリック単価が低下する可能性が高くなります。サイトでできるだけ多くの広告枠を利用できるようにすると、オークションの競争を促進し、クリック単価を引き上げることができます。
  • 時期的な要素が、広告主の入札単価にどのように影響するかを確認します。たとえば水着を宣伝する広告主は、初夏に入札単価を高くすることが多いです。ただし学生向けのサイトであれば、夏季休暇の時期にはトラフィックの減少が見込まれます。広告オークションの仕組みを理解することで、このような変化が収益に与える影響について理解を深めることができます。

3. 検索結果での掲載順位の低下
自分のページの掲載順位が、以前と比べて低下していることに気づくこともあるでしょう。そのような場合、ウェブマスター向けトラブルシューティングは、Google 検索や Google Search Console でお客様のサイトに関してよく発生する問題を解決するのに役立ちます。

4. クリック率とページ RPM の低下
クリック率やページ RPM が低下する原因としては、サイトのデザインが複雑で操作しづらい点や、ターゲットが正しく設定されていないことが考えられます。サイト訪問者は広告を見たとしても関連性が低いためクリックしなかった、もしくは広告をまったく見なかった場合があります。こうしてクリック率が低下すると、収益が低下します。

クリック率やページ RPM を引き上げるためのおすすめの方法は次のとおりです。
この記事が収益低下の原因の理解と、収益の改善にお役に立てば幸いです。


Posted by Rachel Barrett, Google AdSense Team
2016 年 4 月 12 日