バフェットの後継者候補と目されるトッド・コームズ
定期購読しているメルマガではないのですが、たまに本の紹介で送られてくるメールに多読、知識の集積がいかに重要であるかという内容でしたのでちょっと紹介したいと思います。
意外と示唆に富む内容で実話であるということも驚きでした。
メールで送られてきた内容の抜粋は以下となります。
バフェットに毎日500ページの読書を勧められた学生が、助言どおり
読み続けた結果、なんと年収5億円超になった実話があります。若者の名は、トッド・コームズ。現在バフェットから後継者として
約5,000億円もの運用を任せられている若きファンドマネジャーです。
(運用額の0.1%が基本給、さらに成功報酬だそうです)そのときのバフェットの助言が、まさに投資家らしい。
「知識というのは、複利のように効いてくる。
(大量の読書は)誰もができることなのに、多くの人はやろうとしない」どんな分野でも、専門用語ばかりの本は初級者には読みづらいもの。
ところが読み続けるうち、過去に学んだ知識によって
将来の学びの質と量が加速度的に増していくということでしょう。
ウォーレン・バフェット
ウォーレン・バフェットをご存知ない方の為、少し説明しておきますと、アメリカの長者番付常連者(2008年はビル・ゲイツを凌ぎ1位)であり続け、バークシャー・ハサウェイ(元は繊維業)という投資会社を率いるCEOです。
株式を長期保有する真の意味での投資家であり、短期間で買ったり売ったりする投機とはまた違ったスタイルで莫大な資産を築いた方ですが、保有する富に比べ生活は質素。1958年に購入した家に住み続け、経営者として受け取る報酬は年額10万ドル。(現在の為替レートで1200万ほど)出生地であるネブラスカ州オマハに住み続けているので、オマハの賢人と呼ばれる偉人です。
- 作者: メアリー・バフェット,デビッド・クラーク,井手正介,中熊靖和
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2002/05/20
- メディア: 単行本
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以前バフェットと昼食を共にする権利について投稿しましたので、そのころより当ブログにご訪問頂いている方は記憶にあるかもしれません。
トッド・コームズ
そしてこのバフェットから後継者指名候補であるトッド・コームズ氏ですが、上記のメールはこの記事を要約されたものだと思われます。(この記事も英文を日本語に拙訳したとあります。ですので元はOmaha.comという英文の記事です。)
この拙訳の簡単な説明ですが、コロンビア大学で学生からの質問で「投資業に就くためには?」という回答にバフェットが答えたのが、この毎日500ページ読むという課題でした。この訳では本とは言及されていません(山ほどのレポート、業界誌、彼が持参してきた類の読み物)が、本も含まれているとした場合はほぼ一日一冊ということになります。
バフェットはここで「知識は複利のように増え発達する」と発言しており、しかしながら「みなさんの中でそうできる人はあまりいない」とも言っています。
例えば、21世紀の資本論で一躍脚光を浴びたトマ・ピケティの師とされるアントニー・アトキンソンの本が464ページ。
なのでこれが果たして完読可能かというと、私を含め仕事に縛られている方はほぼクリア出来ない課題であると思います。
しかし、コームズは実践し続け、何を何ページと記録も取り、仕事に就いてからは、1000ページという倍の数字にまで達したとあります。彼は投資業においてこのバフェットの忠告が上手くいくことを実感したそうです。
そして実際に彼はバフェットの元で結果を出します。彼を登用したバフェットの人を見る才覚は傑出していることを改めて感じました。もちろん経験値や年の功という面もあるかもしれませんが、若き頃からメンター(師)であるベンジャミン・グレアムやパートナーのチャーリー・マンガーなど優れた才能を見抜く洞察力や観察力が備わっている方であると思われます。
コームズ氏の実績については以下が詳しいので興味のある方は参照されてみて下さい。
特質すべきは決済会社のマスターカードへ良いタイミングで買いを入れたとしています。これが良い運用成績をもたらしたのは間違いないでしょう。
話が投資成績などへの方へずれていってしまいましたので、改めて本題となる多くの読み物に触れ、知識を集積していくという話ですが、自分の実践していることも含めて次回改めて投稿します。
速読、多読、精読、果たしてどのように作用するのかを実践的に考えより良い方法を考えてみます。