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「炉心溶融基準知っていた」東電幹部認める

 東京電力が福島第1原発事故時、核燃料が溶け落ちる炉心溶融(メルトダウン)を判断する社内マニュアルの基準に気付いていなかったとする問題で、東電原子力・立地本部の岡村祐一本部長代理は11日の記者会見で、事故前から基準は知っていたことを明らかにした。東電幹部で基準の把握を認めたのは初めて。

 基準では「炉心損傷割合が5%超」で炉心溶融と定義。岡村氏は「基準は社内で20年ほど業務をしている中で知った」と話した。事故当時は水処理関連施設などの復旧業務に就き、「(炉心溶融を)判断する立場ではなかった」と話した。

 基準の有無が問題視されていることに気づいたのは「記者会見担当になった昨年8月以降」と説明。一方、東電は今年2月、「2月まで5年間、誰も基準に気付かなかった」と公表。説明が食い違っている。

 この基準に従えば、事故から3日後には炉心溶融を判断できたが、東電がシミュレーションした結果、認めたのは2カ月後だった。東電は第三者検証委員会を設置して経緯を調べている。事故時のマニュアルの扱いや「発見」の経緯が焦点となっている。【渡辺諒】

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