2016年4月5日、Facebookオーディエンスネットワークは「2020年にモバイル広告の75.9%がネイティブ広告になる」という調査結果を報告した。
この調査結果はFacebookオーディエンスネットワークの委託、グローバルビジネスアナリストIHS Technology社の監修により作成されたものだ。ヨーロッパ、アジア太平洋、アメリカなど25カ国の主要なパブリッシャー、アプリ・ゲーム開発者、事業者団体、代理店、音楽業界、ネットワーク及びテクニカルベンダーのインタビューを基に監修されている。
この調査結果によると、ネイティブ広告は驚くべき勢いで成長を遂げており、モバイル広告戦略で成功を収めているマーケターはすでにネイティブ広告への移行を行っていると伝えている。調査結果の概要は以下の通りだ。
- 2020年には、すべてのモバイルディスプレイ広告のほぼ2/3(63.2%)がネイティブ広告にとってかわり、広告費は53億ドルにものぼる。
- 例えばFacebookやInstagramなど、いわゆるファーストパーティのアプリ内のネイティブ広告は引き続き、モバイルにおけるネイティブ広告の大きな収益ドライバーであり続ける一方、Facebookオーディエンスネットワークのようなサードパーティによるアプリ内ネイティブ広告は急速に発展するであろう。サードパーティは年率70.7%の成長が期待され、2020年にはすべてのモバイルディスプレイ広告(8.9億ドル)の10.6%を占める。この傾向はFacebookにみられるように、Facebookのオーディエンスネットワークにおけるネイティブ広告を利用したアプリのパーセンテージは2015年Q1から10倍にも成長しており、ネットワーク全体の83%を占めているとのこと。現在ではオーディエンスネットワーク内のアプリの50%以上がネイティブ広告を利用している。
- ネイティブ広告が標準的なバナー広告と比較して、20-60%以上の消費者とのエンゲージメントを獲得している。
- ネイティブ広告は、ユーザーの解約や広告疲労につながる可能性が低く、高いリテンション率(3倍以上)、eCPMs 、クリックスルーレートを獲得している。
- より多くのトラフィックがモバイルへと移行するにつれ、より多くの広告主が広告予算をネイティブ広告へとシフトすることが予想される。
これらの調査結果は The Future of Mobile Advertising(PDF) 及びインフォグラフィック(Native Advertising Will Be the Majority of Mobile by 2020 Infographic)で確認可能だ。
<参考>
- https://www.facebook.com/audiencenetwork/news-and-insights/native-advertising-forecast-2020
- The Future of Mobile Advertising(PDF)
- Native Advertising Will Be the Majority of Mobile by 2020 Infographic
(執筆:松元)