【サッカー×音楽】レスター躍進を支えるのはカサビアン?
【フットボール×音楽】
レスターの躍進を支える、KASABIAN
「Kasabianを聴きなさい」
イングランド・プレミアリーグで首位争いを演じるレスター・シティ。今季から指揮を執るイタリア人指揮官のクラウディオ・ラニエリ監督が開幕戦でサンダーランドに4-2と快勝した直後のインタビューで話した言葉だ。
(開幕戦でサンダーランドに4-2と快勝して)
「開幕戦の前には選手たちに『Kasabian(カサビアン)の曲を聴きなさい』と言っておきました。『そうしたら勝てるはずだ』と。実際にそうなりましたから。」
(「好きなんですか?」との問いに)
「ロックは好きですし、良いバンドですから」
ここまでのレスターの堂々とした戦いぶりでのリーグ戦首位争いは誰もが高評価するもの。それは今季のプレミアリーグ前半戦で監督交代が起きたリヴァプールやチェルシーの不振や他の強豪クラブも芳しくない部分も多分にある。しかし、レスターの躍進自体は今季最大のポジティヴなトピックになるはずだ。
しかし、彼等の躍進ぶりを悔しがっている人達もいるだろう。リヴァプールやチェルシーのサポーターたちや、再びの監督交代が起きそうなマンチェスター・ユナイテッドのそれかもしれない。前チェルシー監督=ジョゼ・モウリーニョなんてラニエリを呪っているかもしれない。しかし、彼等よりも悔しがっていそうな人達がいる。
レスター出身のカサビアン
プレミアリーグ公式ソングも担当
レスター出身のロックバンドであるカサビアンだ。彼等が2009年に発表した3枚目のアルバム『West Ryder Pauper Lunatic Asylum』に収録されている楽曲「Fire」は2011年から2013年までプレミアリーグの公式テーマソングに抜擢されていた。
しかし、当時のレスターは10年間の下部リーグ暮らしが続いており、サッカー関連のインタビューでも、メンバーたちは「うちのクラブは弱っちいままだ。それでも俺達はレスターのファンだ。それがサポーターの姿だ。」と常々言っていた事を思い出す。英国人のサッカーとの関わり方を象徴するような表現だったように思う。また、当時レスターに所属していた日本代表MF阿部勇樹(現・浦和レッズ)の事ももちろん知っており、選手としての評価も高く買ってくれていた。
筆者はカサビアンの2004年のデビュー当時からのファンで、本格的に日本の音楽シーンでも評価されたデビュー当時の代表曲「Club Foot」は未だによく聴いている。近年でも2014年に日本の都市型ロックフェス=サマーソニックに出演していたのでライヴを観に行って来た。
レスターはカサビアンの「Fire」がテーマソング契約が終了した2013-2014シーズンから急に快進撃を始め、チャンピオンシップ(2部リーグ)で優勝してプレミアリーグに10年ぶりに昇格。翌シーズンは最下位を独走しながらも終盤にV字回復してプレミア残留を勝ち取ると、今シーズンは首位争いをするまでに至っている。
カサビアンにとっては「もうちょっと早く強くなっていて欲しかった」かもしれない。いや、純粋なレスター・サポーターのカサビアンならば、素直に嬉しく思っているんじゃないか?
そんなカサビアンのミュージック・ビデオを掲載して本稿を締めたいと思います。
まずは2011年から2013年までプレミアリーグの公式テーマソングになった「Fire」。週末の朝に陽が昇り、楽しみな週末がやってくるかのようなダイナミズム溢れるサビへの展開が印象的な楽曲です。
そして、もう1曲は筆者も含めてUKロックファンなら知らぬ者はいないはずのキラー・チューン「Club Foot」。グルグル渦巻く独特のグルーヴとフックの利いたリズムは独創性溢れるまさにカサビアン流。コレを聴いて彼等のライヴに行こう!!
いや、レスターの試合を観よう!!!
今後はこういうサッカーと音楽を合わせた記事も書いていきたいと思いますので、その是非や感想についてのコメントなどいただければ幸いです。こうご期待下さい☆