テン妨害?羽生が怒りあらわ
フィギュアスケートの世界選手権の男子SPを前に行われた30日の公式練習で、羽生結弦がテンと交錯しそうになった。羽生が曲をかけて練習している時に、テンがリンクの中央でスピンを行っていた。羽生は「それはねえだろ、お前」と大声を出すと、直後のジャンプで転倒。右手の拳でフェンスをたたいて怒りをあらわにした。
曲をかけた練習中はその選手の進路を優先するのがマナー。羽生は前日の公式練習でも曲をかけた練習中に、テンと接触しかけて滑走を中断していた。
テンの動きについて、羽生は「あれは多分、故意だと思う」と指摘した。ビデオを見ると、テンが羽生の位置を確認しながら、普通とは異なるスピンの方向に入るなどしていたという。
ただ、羽生は自身の感情を抑えられなかったことに「みんなこのために練習をしてきたからこその緊張感がある。そういう中でコントロールしなきゃいけない」とも語った。
羽生陣営は日本スケート連盟に対し、テン側に注意するよう要請。今後は連盟が対応する。テンは2014年ソチ五輪で銅メダル、世界選手権でも2度メダルを獲得。この日のSPは78.55点で12位だった。【田中義郎】