「スマップ」仮装の卒業生も 2876人巣立つ
京都大(京都市左京区)の卒業式が24日、市勧業館みやこめっせ(同区)であり、10学部の2876人が巣立った。恒例の仮装では、今年度話題になった人気アイドルグループ「スマップ」や白紙撤回された2020年東京五輪のエンブレムを模した恰好などに扮(ふん)する卒業生もいた。
ITベンチャーに就職する農学部の長尾紀宏さん(22)は、テニスサークルの仲間6人とチンアナゴに扮装。「社会の波にのまれないよう、自分の道をのびのび進みたい」。スマップの謝罪会見を模して仮装した理学部の大懸剛貴さん(23)は4月から法科大学院に進学予定。「1年留年したので両親に謝りたかった。将来は理不尽な社会を変えられるような弁護士になりたい」と話した。
式では、山極寿一学長が各学部の代表者に学位記を手渡し、「忘れてはならないのは自分と考えの違う人の意見をしっかりと聴くこと。自分を支持してくれる人の意見ばかりを聞いていては、やがて裸の王様になって判断が鈍る」と卒業生を戒めた。【川瀬慎一朗】