東海3県の国立大6校で初か 卒業式国歌斉唱
愛知県刈谷市の愛知教育大で23日、卒業式があり、卒業生・修了生1087人らによる国歌斉唱が初めて行われた。国立大学協会によると、少なくとも2004年4月の国立大学法人移行後、東海3県の国立大6校の入学式・卒業式で国歌が斉唱されたのは初めて。
式場の講堂ステージには、初めて国旗も掲揚され、従来より厳粛な雰囲気。開式の辞に続いて国歌斉唱に移り、起立して歌った。斉唱は各人の判断に任され、出席者の中には歌わない人もいた。
卒業生・修了生らからは「小中高校で斉唱してきた。国立大であり、違和感は少ない」「大学の自治や学問の自由への悪影響が心配」など、賛否両論が聞かれた。白石薫二副学長は「教授会でも賛否が半々に分かれたが、執行部の責任で実施した。平穏に済み、やってよかった」と胸をなで下ろしていた。【安間教雄】