「最終局面を迎えた東芝会計不祥事を巡る「崖っぷち」(「郷原信郎が斬る」より)」
不正経理
最終局面を迎えた東芝会計不祥事を巡る「崖っぷち」
あの郷原弁護士が東芝粉飾事件について書いています。いつもとちがうのは、ターゲットが新日本ではなく、トーマツであることです。
文藝春秋4月号の記事をもとにしています。
記事の紹介がなされています。それを引用すると孫引きになるのでやめておきますが、郷原氏によるまとめは以下のとおりです。
「文芸春秋の記事に書かれていることが真実だとすると、東芝は、新日本に会計監査を任せる一方で、競合する大手監査法人である
トーマツの子会社から、新日本の監査意見に対抗するための「工作」の伝授を受け、会計不正が発覚するや、その不正調査に、会計監査対策に関わっていたトーマツ傘下の公認会計士を起用したことになる。
会計監査人の新日本に対して東芝側が虚偽の資料を提出したり、虚偽説明を行ったりしていた事実があることは、第三者委員会の報告書でも認めている。そのような虚偽資料・虚偽説明に、DTCがどこまで関わっていたのか、トーマツ側にどの程度の責任があるのかはわからないが、
東芝の監査対応に深く関わっていたトーマツの関係者が第三者委員会の調査を主導していたことは、委員会の調査や判断の公正さについて、新たに重大な疑念を生じさせるものと言えよう。」(DTC:デロイトトーマツコンサルティング)
トーマツや、トーマツ出身の社外取締役の反論も聞きたいところです。
トーマツの東芝に対する指導の中身にもよりますが、場合によっては、新日本はトーマツ関係者を刑法の業務妨害罪で告発することも可能なのでは。
会計士協会倫理規則第20条「セカンド・オピニオン」の規定に抵触していないかどうかも調べるべきでしょう。(もっとも、デロイトトーマツコンサルティングが監査法人の子会社でなければ対象外ですが)
偽計業務妨害罪
デロイト トーマツ コンサルティング合同会社