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 覚醒剤取締法違反(使用)の罪に問われた東京都町田市の男性(47)の裁判で、警視庁の作った男性の尿の鑑定書について、東京地裁立川支部が証拠として採用しなかったことが14日わかった。同支部は「尿が被告のものとは認められない」と判断した。判決は16日に言い渡される。

 男性は昨年3月上旬から同月25日までの間に、若干量の覚醒剤を使用したとして、昨年6月に起訴された。男性は捜査段階から一貫して否認していた。

 男性の弁護人によると、捜査で採取された尿は通常、被告の署名や指印が入った封が貼られた容器で保管されるが、検察側が証拠として提出した封は白紙だったという。そのため弁護側は、「陽性反応が出た」とする鑑定書のもとになった尿が男性のものかどうか不明で、証拠がすり替えられた可能性があると主張していた。

 警視庁は「公判中のため、回答は差し控える」、東京地検立川支部も「公判中の事件なので、コメントできない」としている。