どうやらシンガポールは今年も「生活費世界一」のタイトルをゲットしたらしいです。今まで首位だった日本が円安により順を下げたことが原因なんだとか。「こんなニュース流したらシンガポール来る旅行者が減るんではないだろうか?」というのが自分の率直な感想。
イギリス定期刊行誌を発行している会社の調査部門「EIU(エコノミスト・インテリジェンス・ユニット)」が調査した生活費ランキング。
1 – シンガポール
2 – スイス・チューリヒ(Zurich)、香港(Hong Kong)
4 – スイス・ジュネーブ(Geneva)
5 – 仏パリ(Paris)
6 – 英ロンドン(London)
7 – 米ニューヨーク(New York)
8 – デンマーク・コペンハーゲン(Copenhagen)、韓国ソウル、米ロサンゼルス(Los Angeles)
「生活費世界一」はシンガポール、2015年ランキング大きく変化
「シンガポールの生活費=世界一」は言い過ぎだと思う
シンガポールに住んでいる身としては、それほど生活費が高くなったという実感はない。シンガポールよりもスイス、イギリス、デンマークなどの欧米諸国の方が物価が高くて大変なんではないだろうか。分かりやすい指標としてのマクドナルドのビッグマックの価格。シンガポールは27位で欧米、北欧諸国の方がずっと高い。
この情報が最新のものでないにせよ、シンガポールのビックマックは今はスイスのそれより高いなんてことは絶対ない。
交通費にしたってシンガポールはすごく安い。MRT(電車)やバスの運賃は約SGD2.00。タクシー初乗りは約SGD3.00。お蔭様でタクシーをよく利用させてもらってる。具体的な交通費はこちらが参考になります→シンガポールの交通事情 | シンガポール旅行観光.com。
シンガポールの生活費が世界一と言われる理由
為替が影響しているのでは?
5年前は1シンガポールドルが65円付近を推移していたのに、今は85円辺りをうろうろ。本日の1シンガポールドルは約83円。一時期は1シンガポールドル60円を切ったこともあったのに、随分と円安シンガポールドル高になりました。
「うわぁシンガポールドル、5年ですごく高くなった!」と思うかもしれないけど、シンドル高になったというより、円安になったと考えるのが妥当だと思う。対ドル相場ではシンガポールドルがそこまで高くなったように見えない。しかも、ここ1、2年はシンガポールドル安。
SGドル/USドルの為替レートの推移(2011年1月~2016年2月) - 世界経済のネタ帳
したがって、シンガポールドルが少し弱くなって生活費ランキング1位から下落する要素があったにも関わらず、まだ1位をキープしているということなんだと思う。海外メディアでも「(全体のランキングは随分と変化したけど)シンガポールはまだ世界で一番高い国だよ」という取り上げ方をされています。
・Singapore still world's most expensive city - The Straits Times
住んでいる感覚としても物価は高くなっていけど・・・
確かに、シンガポールに住んでいる身としても「少し物価は高くなったな」と感じる。例えば自分が住んでいる家の近くのフードコートのアイスコーヒー。最近まで SGD1.10だったのにSGD1.30になりました。いつものようにコーヒーを注文してSGD1.10を出したら「SGD1.30よ!」とアンティー(おばちゃんに)言われて、はっきりと「あ・・・値上がりしたんだ!」と気付きました。
上は偶然、値上がりに気付いた例。今まであんまり実感なかったけど、こんな風にじわじわ物価が上がってきていたんだなと思います。でも、所詮シンガポールの食費や交通費は知れている。食料品は他の先進国の都市の方がずっと高い。
However, for basic groceries, Singapore is cheaper than its Asian neighbors Seoul (33% more expensive), Hong Kong (28%) and Tokyo (26%).
しかしながら、食料品においては、シンガポールは近隣アジア都市のソウル(33%高い)、香港(28%)、東京(26%)よりも安いのです。
World's most expensive city in 2016 is ... - CNN.com
やっぱり一番高いのは住宅と車。この2つが駐在員に掛かるの費用を異常なまでに押し上げていて、若干シンガポールドル安になったけど、それでもまだ足りない。「結局シンガポールは住宅と車が高すぎでしょ?」ということなのだと思う。