「共和党はトランプ氏候補指名獲得の阻止を」
米紙ワシントン・ポスト 党指導者へ異例の社説掲載
【コロンビア(米南部サウスカロライナ)西田進一郎】共和党指導者はドナルド・トランプ氏の大統領候補指名獲得を阻止するため動くべきだ−−。米紙ワシントン・ポストは25日、指名争いで独走する不動産王トランプ氏の候補指名獲得に強い危機感を示し、指導者に不支持を表明するなど行動を起こすよう促す異例の社説を掲載した。
社説は、序盤の予備選・党員集会の結果から、トランプ氏が指名を獲得するという「想像もできないことが避けられなくなりつつある」と切り出し、「弱い者をいじめる扇動家が旗手になるのを阻止するため全力を尽くさなければ、歴史は共和党を好意的にはみない」と共和党に行動を求めた。
具体的には、トランプ氏が拷問の必要性を示し、テロリストの家族を殺害しろと発言してきたことなどを問題視。不法移民1100万人を強制送還すると公約していることについては「(旧ソ連の)スターリンや(カンボジアの)ポル・ポト以来の規模の強制措置だ」と非難。「良識ある指導者は、トランプ氏は支持できないと今こそ声を上げ、阻止のためにできることをすべきだ」と主張した。