患者379人の個人情報掲載 削除し謝罪
鳥取県は22日、県内の病院を受診した患者379人の名前などの個人情報が県のホームページ(HP)で1年以上閲覧できる状態になっていたと発表した。担当者が個人情報が載った書類を確認しないまま掲載していた。
県医療政策課によると、医療法に基づき「地域医療支援病院」に定められている医療機関は、県に毎年業務報告書を提出することが義務づけられ、県がHPで公開している。
個人情報が掲載されていたのは山陰労災病院(米子市皆生新田1)の2012年度と13年度の報告書で、名前の他、患者が利用した医療機器▽電子カルテの患者ID▽医療機器の利用を依頼した医療機関名など計6項目の情報が載っていた。
19日に県内の医療関係者から指摘があり発覚。13年度分は14年11月にHPに掲載され、今月19日に削除されるまで約1年3カ月、15年1月に掲載された12年度分も同日まで約1年、個人情報が誰でも見られる状態だった。
いずれも同じ医療政策課職員1人が担当し、内部での決裁も経ていなかったという。同課はHPから該当部分を削除し、患者や山陰労災病院に謝罪文を送った。「個人情報の管理の徹底を図る」としている。【高嶋将之】