読者の意見:渋滞時の割り込み運転と韓国社会

 朝夕の渋滞する時間帯、特に渋滞が激しくなるソウル都市高速道路の出入り口付近では、平気で車列に割り込んでくるドライバーをよく目にする。徐行しながら忍耐強く順番を待つ多くのドライバーをばかにするようなものだ。彼らを見ていると、ルールよりも違法・脱法行為で問題を解決する人間の方が利口と認識され、それがいつも正当化されるこの社会の現状を思い出してしまう。「正義を実践することと同じく、正義が実践されていると信じさせることも社会の構成員にとって重要なこと」という言葉もある。

 他の車の前に割り込んだ場合、それが周囲にイライラやストレスを誘発するのはもちろん、他のドライバーの安全を脅かし、さらなる渋滞を引き起こす。また不公正や不義は社会構成員に無気力と挫折感を抱かせ、社会全体の活力を引き下げる。「正義社会の具現」は国中で声を上げるだけで実現するものではない。重要なことは「正道を守ること」がいかに重要であるか、このことへの社会の共感を高め定着させることだ。

ク・ジャヒョンさん(公認会計士)
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