「お前、まさかこの本も読んでないのか」とそろそろ言われそうな予感ですが(笑)近代文学とか大嫌いだったものですから。古典と現代文の中間というくすぐったい時代と文章が僕のカラダにはマッチしませんでした。
さて、初めての方はこちらから。
今日は田山花袋の「蒲団」です。近代文学のテスト勉強で「田山花袋=蒲団」とだけ必死に覚えたのですが、ストーリーなんてさっぱり。
あらすじ
主人公は蒲団。あるおやじに買われて薄汚いアパートにやってきた。夏の暑い時は蹴られ、大量の汗を染みこませられる。冬はギュウギュウに抱きしめられたあげく鼻水を擦り付けられる。自分が買われた一枚前のやつなんて可愛い女の子に抱きかかえられて鼻歌を歌いながらふとん屋から出て行ったのに。なんで自分はこんな奴に当たってしまったのだろうと自分の運の悪さを嘆く蒲団。
何をしているのかわからないが、朝起きると出かけていき夜戻ってくるおやじ。しかしある日おやじは一晩戻って来ず、朝になっても戻ってこなかった。人肌で温かくなることもなく冷たいままの自分の存在を感じた時、おやじですら戻ってきて自分の中に包まれて欲しいと思っていたことに気づく。そう、蒲団はおやじを愛していたのだ。
そして二日たった夜、おやじは若い女性を連れてアパートに戻ってくる。嬉しさ半分、女性への嫉妬半分。そして夜が更けてきて・・・思いもよらなかった行動をとりはじめた2人。そして蒲団の取った行動とは!!
感想文
なんせタイトルが「蒲団」なのだから蒲団を主人公にするしかない苦しみ。蒲団である以上、蒲団の喜びというのは「誰かに寝てもらうこと」であるはずだが、どうせなら脂っぽいおやじより若い女子のほうがよいに決まっている。自分の不遇さになげく蒲団だが、誰にも寝てもらえないさびしさよりも結局おやじであっても寝てもらいたいという心境に至るのが面白い。
おやじと女性、そして蒲団。続編に期待したいがご想像にお任せする。
追伸
おすすめの小説がありましたらぜひ教えて下さい(笑)数日内に感想文がアップされますww