わたしは最近児童書ばかり読んでいるけれど、絵本も好き。まあでもずいぶんと偏りがあるので、絵本のことをよく知っているというわけでもない。じゃあどんな絵本が好きなのかなぁと考えてみると、「いろいろ」なんだよね。デザインだったり、絵だったり、ストーリーだったり。ずっと読み継がれるような古い絵本も好きだし、新しく生み出される初々しい絵本もおもしろいし。好きの理由はさまざま。
最近すごく気に入っている絵本はこれ。
おおでゆかこさんの「シロクマくつや」。これすごくかわいいからお店でみつけたら是非手にとってページをめくってほしい。あんまり書くと、その楽しみも奪ってしまうから書かないけど。こえだちゃんとか、シルバニアみたいな小さい人形遊びが好きだったひと、好きな子は胸がわくわくするところがきっとあると思う。
絵本「綱渡りの男」との出会い
わたしは小学校の読み聞かせボランティアをやっていて、だいたい月に1回はクラスに入って絵本を読む。そういうときの本選びは、いつもとはちょっと違う。「自分の好きを伝える」ことより、「今この子たちに何が伝えたいか」を優先させることが多い。あくまでもわたしは、の話ですよ。
そういう目線で絵本をみると、普段は手にとらないような本と出会うことがある。この絵本も、そんな本の中の1冊だった。
もう数年前になると思う。このときわたしは9.11に関する絵本を探していた。でも内容が内容だけに、朝の読み聞かせに向かないだろうなぁと半ばあきらめていた。そんなときに出会ったのが、この「綱渡りの男」だった。
ニューヨークでストリート・パフォーマンスをしているフランス人の綱渡り師フィリップ・プティはマンハッタンに建設中の世界貿易センターのツインタワーを見つめていた。あそこで綱渡りをしたい! 今はない世界貿易センターの2棟のビルの間に綱を張り、地上400mの高さで綱渡りをした男の実話。2004年コールデコット賞受賞。
読んでみて「これならいいかも」と思った。残念ながら持ち時間の10分におさまりきらなくて、いまだに読めていないんだけどね。
「THE WALK」の劇場公開は1/23から
この「綱渡りの男」の主人公でもある、フランス人の大道芸人フィリップ・プティを描いた映画「THE WALK」がもうすぐ日本でも公開される。
「バック・トゥ・ザ・フューチャー」「フォレスト・ガンプ 一期一会」など数々の名作を送り出してきたロバート・ゼメキス監督が、米ニューヨークのワールドトレードセンターで命がけの綱渡りを敢行した男の物語を3Dで映画化。1974年8月7日、当時世界一の高さを誇ったワールドトレードセンター。フランス人の大道芸人フィリップ・プティは、地上から高さ411メートル、110階の最上階で、そびえたつツインタワー間をワイヤーロープ1本でつなぎ、命綱なしの空中かっ歩に挑む。主人公プティ役は「(500)日のサマー」「インセプション」のジョセフ・ゴードン=レビット。プティの綱渡りの実話は、アカデミー賞を受賞したドキュメンタリー映画「マン・オン・ワイヤー」でも描かれた。 ザ・ウォーク : 作品情報 - 映画.com
今日の王様のブランチで紹介されていて、実際の映像もちらっと流れていたんだけど、空中を歩いているところなんかリアルすぎてすごく怖かった…。主演のジョセフ・ゴードン=レビットについて、わたしはよく知らないんだけど、インタビューのときに着てたギンガムチェックのシャツが似合っててかわいいなと思った。つまり好印象!
ストーリーとしてはハラハラドキドキだと思う。絵本を読めばだいたいわかるように、綱渡りをはじめるまでがとにかく大変。見つかれば捕まっちゃうから、こっそり準備しなくちゃいけない。そのあたりが映画でどんな風に描かれるのか楽しみだなぁと思った。もちろん、綱渡りのシーンも。
うーん。3Dでみてみたいような、怖すぎてみれないような…でも。今年最初の映画はこれにしようかなと思ってる。劇場公開は1/23(土)から。
おわりに
わたしは「綱渡りの男」という絵本が特別好きなわけじゃないし、綱渡り自体にもそれほど興味はない。高いところを歩きたくなる気持ちはわたしにはちっともわからないし、たくさんの人に迷惑をかけてまでやることだとも思えないしね。ただ、そうまでして彼を突き動かしたものってなんだったんだろう。彼はどんな景色をみたかったんだろう。それにはちょっと興味がある。
映画が公開されることだし、3月に開く予定の読み聞かせ会(1時間の拡大版)で読んでみようかなと考えているところ。
最後に、9.11にまつわる絵本としてもう1冊。矢野顕子さんの訳ということで話題になった「しょうぼうていハーヴィ ニューヨークをまもる」も是非手にとってみてほしい。
- 作者: マイラ・カルマン,矢野顕子
- 出版社/メーカー: リトル・ドッグ・プレス
- 発売日: 2004/12/24
- メディア: 大型本
- この商品を含むブログ (5件) を見る
わたしがこの本を手にとるきっかけとなった文章へのリンクを貼っておきます。お時間のあるときにぜひ読んでみてください。
ほぼ日刊イトイ新聞-矢野さんの訳したしょうぼうていハーヴィの販売窓口を「ほぼ日」につくりました。
おしまい。
▽ 過去記事 gambaruko.hatenablog.com gambaruko.hatenablog.com gambaruko.hatenablog.com