みんなは人工甘味料を気にせず摂る?
人工甘味料というのは、食品の成分表でよく目につくアスパルテームとかアセスルファムKとかスクラロースとか、甘いって感じる物質を人工的に生成したもののことだ。0カロリーのジュースとかにたくさん入ってる。糖を摂取したくない人向けに砂糖の代用になる化学物質だね。
人工甘味料を嫌う人は多く、おおまかに二分して「健康に悪い」から摂らないって人と「味が嫌い」って人がいる。
まず、人工甘味料が有害かどうかだけど、確かなことはなかなか言えない。
現在色んなところで使われてるようなやつは、これといって大きな問題も確認できてないので、「食べてすぐに悪影響が出るレベルで有害ではない」とは言える。
でも、10年後20年後の影響についてはわからない。すぐに健康被害はないけれど、体質的に苦手な人が特定の人工甘味料を長期間にわたって摂取すれば、老化促進や発ガンリスクが高まるみたいなことは十分考えられる。
もしごく微小なレベルで有害だったとしても、少なくとも現在の科学水準ではそれを実証することはできないだろう。関わってくる変数があまりにも膨大で、そもそも「有害」「健康」「安全」「危険」という言葉の定義すらゆらいでくるからだ。
個人の体質の差、様々な社会環境、精神的なもの等、膨大な要素が関わってくるなかで、ピンポイントに人工甘味料が与える影響を特定するのはほぼ不可能だ。
人工甘味料の健康問題については、まず「わからない」ということを受け入れる姿勢が大事だと思うのだが、しかし、そういう「わからなさ」に人はなかなか耐えられるものではない。
それはすぐに極端なフードファシズムと結びつくし、それと反発して安全信仰を担ぎあげてしまう人達もいる。
アンチ人工甘味料の勢力のファナティックなところが嫌だというのはわからなくもない。しかし一方で、企業という利益団体は、健康被害なんていう曖昧な指標はいくらでも作為的に解釈してしまう。
工業化の時代に起こったこと、実際に被害に会い、今もまだ苦しみ続けている人達がいることを忘れてはいけない。
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ただ、もし今後人工甘味料の有害性が認められる研究が出てきても、甘味料を使って製品をつくる権利や、それを選ぶ権利はできるだけ認められるべきだとも思う。体質によっては、例えば糖尿病になりやすい人からすれば、砂糖こそが有害物質で人工甘味料のほうがずっと健康的なものだったりするからだ。
僕は人工甘味料はなるべく避けるようにしているのだけど、味が嫌いというタイプだ。
あれは健康的だからとか太らないからみたいな理由で許容できる味じゃない。なんていうか、人が口に入れて味わうものと別の次元に入り込んだような不快感がするんだよね。特にジュース系はその感じがもろにくるので最悪。
子供の頃は水で割るカルピスが大好きだったんだけど、今売られているカルピスは人工甘味料使ってて飲めたもんじゃない。何か大切なものが失われてしまった気さえする。何がカラダにピースだよ砂糖使えよ! カルピスガールに変なもん飲ませるな!
あと、不快な味というのにプラスして、上で述べてきたような健康に関する議論が覆いかぶさってくるので、よけいにまずく感じるのかもしれない。
でも最近、人工甘味料にマッチする食べ物もあるんじゃないかと思うようになってきた。キシリトールなんかはまあガムだからそんなもんだと思うのだけど、人工甘味料をうまく使っていると思う。
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最近ビックリしたのが、「明治ブルガリアヨーグルト」の低糖に人工甘味料が入っていたということ。
けっこう好きで食べてたんだけど、人工甘味料の味しないから、成分表とかチェックしてなかったんだよね。で、ある日見てみるとステビアが入ってることがわかってびっくり。まあステビアは天然物から抽出したものだからアスパルテームとはちょっと違うのだけれど、明治の低糖ヨーグルトは美味しいと思ってたから衝撃を受けた。
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僕の舌が馬鹿になっただけなのだろうか?
まあ明治のヨーグルトは砂糖も使っているしカロリーも別に低いわけではない。味の調整のために甘味料を混ぜるということもあるのかもしれないね。
他にも人工甘味料を使ってておいしいものってあるのかな? あったらコメント欄などで教えて欲しい。
人工甘味料を摂るか、頑なに食べないようにするか、なるべく気にしないようにするか、それは各々の健康や食への向き合い方に関わってくるのだろうし、それはそのまま「生き方」にも繋がってくるだろう。
僕はできるだけ砂糖をたくさん摂って死にたいと思う。人工甘味料以上に身体に悪くてもかまわない。人生の「甘さ」には妥協したくないんだ。クリームを山盛りに乗せたパンケーキを食べに行こうぜ。
あと、過去エントリーで糖質制限をするみたいなことを言ったな。あれは嘘だ。