トップページ社会ニュース一覧バス運行会社をきょうも特別監査 国土交通省
ニュース詳細

バス運行会社をきょうも特別監査 国土交通省
1月16日 12時20分

乗客12人が死亡した長野県で起きたバス事故で、東京・羽村市のバスの運行会社が事実と異なる書類を作成していた問題を受け、国土交通省は不適切な安全管理が行われていた疑いがあるとして、15日に続いて、16日も会社に特別監査に入り、実態を詳しく調べています。
バスを運行していた東京・羽村市の「イーエスピー」には午前11時すぎ、国土交通省の職員3人が到着し、道路運送法に基づく特別監査に入りました。
この会社では、バスが事故を起こし、目的地に到着していないのに、すでに運転手の点呼を済ませ、バスの運行を終えたとする事実と異なる書類を作成していたことが、16日の監査で明らかになりました。
さらに今回の事故で、会社が運転手に走行ルートを指示するための「運行指示書」には、出発地と到着地だけが書かれ、どのようなルートを通るのかについての記載がなかったことが分かりました。
こうした問題を受け、国土交通省は法令に違反する不適切な安全管理が行われていた疑いがあるとして、15日に続いて、16日も関係者から話を聞くなど実態を詳しく調べています。

バス会社「過去にも異なるコース」

東京・羽村市のバス会社は、事故を起こしたバスがツアー会社の「行程表」と異なるルートを通っていたことについて、「過去にも運転手の判断で異なるコースを走ることは多かったようだ」と話しました。
東京・羽村市のバス会社、「イーエスピー」の山本崇人営業部長は午前中、報道各社の取材に応じ、「会社の運行管理者に話を聞いたところ、運転手の判断で行程表と異なるコースを走ることは過去にも多かったようだと報告を受けた。死亡した乗員のうち、補助員だった運転手は行程表のパーキングが混雑しているようなときに、休憩を取りやすい場所にルートを変更していたと聞いている」などと説明しました。
また、山本部長はバスを運行する際の書類について、「出発前に点呼を行っていないのにチェックしたことを示す印鑑が押された書類を見たことがある」と話しました。
会社は午後に社長が出席して記者会見を開くことにしています。

関連ニュース

このページの先頭へ