2016年1月16日13時02分
長野県軽井沢町の国道18号(碓氷〈うすい〉バイパス)でスキーツアーの大型バス(乗客・乗員計41人)が道路脇から転落し、14人が死亡した事故で、長野県警は16日朝、ツアーを企画した「キースツアー」(東京都渋谷区)やバスの運転手宅を自動車運転死傷処罰法違反(過失運転致死傷)の疑いで家宅捜索した。今回のツアーはキースツアー以外にツアー会社2社の客が含まれていたことが判明。県警は、契約実態やバス運行の管理状況について調べる。
家宅捜索したのは、キースツアーのほか、都内のツアー会社2社、事故で死亡した土屋広運転手(65)=東京都青梅市=の自宅。バスを運行した東京都羽村市の「イーエスピー」は15日夜に同容疑で家宅捜索している。
捜査関係者によると、イーエスピーはキースツアーなど3社の客を乗せ、バスを運行。バスはツアー会社側がイーエスピーに手配したルートとは別の道を運行中に事故を起こした。
国土交通省は15日に続いて16日もイーエスピーに対して特別監査を実施。運行指示と点呼、健康診断の計3件に関する不適切な対応が明らかになっており、道路運送法違反の可能性があるとしている。
国交省によると、バス会社が詳細な行程を運転手に示す「運行指示書」には、途中の経路が全く記載されず、出発地と到着地しか書かれていなかった。指示書は、休憩のタイミングや安全なルートなどを検討してバス会社が作成し、運転に注意が必要な地点や運転手の交代地点なども示して安全運行につなげる目的がある。今回とは別のツアーの指示書でも、途中経路が記載されていないものが複数あったという。
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朝日新聞社会部
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