記事詳細
ヘイトスピーチ審議中に議場にカラーボール投げつけた男逮捕 「条例可決、阻止したかった」
ヘイトスピーチ(憎悪表現)の抑止策を定めた条例案を審議中の大阪市議会本会議場にカラーボールを投げ入れて議事の進行を妨げたとして、大阪府警警備部は16日、威力業務妨害容疑で奈良市学園朝日町の無職の男(50)を逮捕した。調べに「条例の可決が確実なのを知って腹が立ち、阻止したかった」などと供述し、容疑を認めている。
逮捕容疑は15日午後7時25分ごろ、大阪市北区の議場で、傍聴席からオレンジ色の塗料が入ったカラーボール2個を投げ入れ、議事を妨害したとしている。
府警によると、男はヘイトスピーチ抑止条例案に反対する市民団体などの集会に個人的に参加していたといい、15日も市役所周辺で行われた反対デモに加わった後、議会を傍聴していた。
議場の演台付近の床や近くにいた市議の服などに塗料が飛び散ったが、けが人などはなく、警備員が男を取り押さえた。審議は約2時間半にわたり中断されたが、条例案は賛成多数で可決された。