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バス事故 急ハンドルで制御不能・転落か
1月16日 11時57分

バス事故 急ハンドルで制御不能・転落か
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長野県軽井沢町のバイパスでスキー客を乗せたバスが道路から転落し、いずれも大学生の乗客12人と乗員2人の合わせて14人が死亡した事故で、現場の路面には右側のタイヤの跡だけが残り、複数の乗客が車体が左右に揺れていたなどと話していることが分かりました。警察はバスが急ハンドルを切って制御が効かなくなった状態で転落した疑いがあるとみて詳しい状況を調べています。
15日午前2時ごろ、長野県軽井沢町の国道18号の碓氷バイパスで、乗客39人と乗員2人が乗ったスキーツアーのバスがセンターラインを越えてガードレールに突っ込み、道路の下に転落しました。この事故でいずれも大学生の乗客12人と乗員2人の合わせて14人が死亡したほか、26人がけがをして、このうち男性2人が重体となっています。
警察の調べによりますと、バスは現場の100メートル程手前のガードレールに接触したあと反対車線に出たとみられ、現場の路面には両輪ではなく右側のタイヤの跡だけが強く残っているということです。また、複数の乗客が事故の直前、かなりのスピードが出て車体が左右に振れていたことや、遠心力のようなものが右側にかかっていたなどと話していることが分かりました。
こうした状況から、警察はバスが手前のガードレールに接触したあと急ハンドルを切り、制御が効かなくなった状態で転落した疑いがあるとみて詳しい状況を調べています。
また、警察は16日午前、土屋廣運転手の自宅やツアーを企画した会社を過失運転致死傷の疑いで捜索し、バスの運行や安全管理などについて調べを進めています。

現場では犠牲者悼み合掌

15日、長野県軽井沢町のバイパスでスキー客を乗せたバスが道路から転落して14人が死亡した事故から一夜明け、事故現場では、地元の人たちなどが亡くなった人を悼んで手を合わせています。
このうち群馬県富岡市の70歳代の男性は「私の孫もスキーに行くことがあるが、若い人が大勢亡くなり本当につらい事故だ。このような事故が二度とないようにと思い、手を合わせに来ました」と話していました。また、近くのスキー場でスキーの講師をしている53歳の男性は「スキーを好きな人が亡くなりひと事ではないと思い来ました。未来のある若者が亡くなってしまい本当にかわいそうだと思います。今後、このような事故が起きないようにしてほしい」と話していました。

国土交通相が現場視察

長野県軽井沢町で起きたバス事故の現場を、16日、石井国土交通大臣が視察し、事故の状況などについて警察から説明を受けました。
石井国土交通大臣は16日午前、長野県軽井沢町を訪れ、スキー客を乗せたバスが道路から転落した現場を視察しました。
事故の現場に到着した石井大臣はまず、バスが転落した崖の下に向かって黙とうしました。そして崖の下や突き倒されたガードレールを見ながら、事故の状況について警察から説明を受けていました。
このあと石井大臣は軽井沢警察署で、事故の衝撃で天井部分が大きくへこんだバスを確認していました。
バスを運行していた東京・羽村市の「イーエスピー」については国土交通省の特別監査で事実と異なる書類を作成していたことが分かっています。このため、国土交通省では不適切な安全管理が行われていた疑いがあるとして詳しく調べることにしています。
視察のあと、石井国土交通大臣は記者団に対して「現場を訪れ、事故の悲惨さに胸がつぶれるような思いだ。亡くなった方々のご冥福を心からお祈りするとともに負傷した方々の回復をお祈りする。バスの大事故が発生したことは極めて遺憾だ。きのう、国土交通省として実施したバスの運行会社への特別監査では安全管理上、極めて不適切な状況が確認されたと聞いていて極めて遺憾だ。悲惨な事故が2度と起こらないよう万全の体制を取る」と述べました。

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