1: 吾輩は名無しである 2008/03/28(金) 09:03:13

例えば、

ジェイムス・ジョイス『ユリシーズ』  ・・わけわからん

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ジェイムス・ジョイス『フィネガンズ・ウェイク』 ・・読まれへん

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ロレンス・スターン『トリストラム・シャンディ』 ・・脱線しまくり大長編

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ミロラド・パヴィチ『ハザール事典』 ・・どこからでも読める小説

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レーモン・クノー『文体練習』 ・・絶対練習になってへん

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夢野久作『ドグラ・マグラ』 ・・なんかもう泣きそう

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ジョルジュ・ペレック『人生使用法』 ・・強烈な精密描写

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筒井康隆『虚人たち』 ・・1ページが1分で進む

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小栗虫太郎『黒死館殺人事件』 ・・超難解ミステリ

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中井英夫『虚無の供物』 ・・ミステリ三大奇書のひとつ

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のような、奇書または実験小説を語ろう


2: 吾輩は名無しである 2008/03/28(金) 12:53:25

小島信夫『別れる理由』
藤枝静男『空気頭』『田紳遊楽』
ドナルド・バーセルミ『帰れ、カリガリ博士』『死父』
ジョン・バース『キマイラ』『レターズ』
トマス・ピンチョン『V.』『重力の虹』
トーマス・ベルンハルト『破滅者』『消去』
ウラジミル・ソローキン『青脂』『愛』


6: 吾輩は名無しである 2008/03/29(土) 17:05:30

ヘンリー・ダーガー「非現実の王国で」

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8: 吾輩は名無しである 2008/03/29(土) 20:20:48

>>6
アウトサイダーアートの聖書だな。
より広い意味での文学か。

読後感が不思議って意味で
『モデラート・カンタービレ』マルグリット・デュラス


7: 吾輩は名無しである 2008/03/29(土) 20:06:14

トリストラムシャンディが出てないようなので挙げておきますね


10: 吾輩は名無しである 2008/03/29(土) 22:32:10

トーマス・ベルンハルト『破滅者』『消去』
この2冊は最近読んだけど、奇書でも実験小説でもないと思うな。
ただ、面白い小説だよね


11: 吾輩は名無しである 2008/03/29(土) 22:51:29

コルタサル「石蹴り遊び」
ギマランイス・ローザ「大いなる奥地」
ブルトン「溶ける魚」

ヌーボーロマンは大概奇書になりそう


12: 吾輩は名無しである 2008/03/29(土) 22:58:46

「石蹴り遊び」はページ順に読んだり
指示にそって読んだりも出来るから、確かに奇書だな

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13: 吾輩は名無しである 2008/03/30(日) 12:13:03

なら、カルビーノ(ケータイなので「V」が出せない)「パロマー」も
他の作品もだが

製本も含め凝ってるのは
「風の裏側」
「生者と死者」泡坂妻夫

個人的にあまり評価してないが、筒井康隆も色々書いてる

登場人物の一人が突然斧だか鉈だかで殺人を始める「アラン」とかいう小説が前衛の極北と言われているらしいが、知ってる人詳細きぼん


21: 吾輩は名無しである 2008/03/30(日) 21:30:12

>>13
カルヴィーノの「冬の夜ひとりの旅人が」も傑作だった。

「紙葉の家」たしかに奇書ですね。物語も面白い。
家の大きさが内側より外側のほうが長いところに主人公たちが気づくところ、
何度読んでも怖くなる。

カリンティの「エペペ」もよかった。


17: 吾輩は名無しである 2008/03/30(日) 14:45:31

詳しく書く

フラン・オブライエン『第三の警官』
ぶっ飛んだ内容、自転車に対する偏執的な描写が面白い
アイルランドの奇想

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マーク・Z・ダニエレブスキー『紙葉の家』
とにかく実験的、メタな仕掛けやら装丁にもこだわり
視覚的な試みも

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小説でないなら
ヴォイニッチ手稿
挿絵や未知の文字で書かれた古文書
解読されてない。

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変な作品ならシュルレアリスムやヌーボーロマンやらポストモダン系
も含めていろいろあるね。


18: 吾輩は名無しである 2008/03/30(日) 16:29:07

紙葉の家をアマゾンで検索してみたが、
かなり変わった本のようだな。
残念ながら和訳はもう絶版になっているようだが。

こういう実験小説で終わってしまっている作品と、
ユリシーズみたいな評価されている作品の違いって何なんだろう


19: 吾輩は名無しである 2008/03/30(日) 18:45:49

ユリシーズは正統だからではないでしょうか。

紙葉の家はサブカルっぽい。ブレアウイッチプロジェクトみたいな
感じ。


22: 吾輩は名無しである 2008/03/31(月) 00:47:00

鼻行類も奇書になるのかな?

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38: 吾輩は名無しである 2008/05/25(日) 22:47:29

鼻行類と虚無への供物は面白かった


26: 吾輩は名無しである 2008/05/01(木) 06:53:28

あげついでにボリス・ヴィアン「北京の秋」


29: 吾輩は名無しである 2008/05/15(木) 17:30:39

虚無「へ」の供物

(実在しない)奇書についての小説は奇書と呼べる?
レム「完全な真空」とか

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「ジョン・ランプリエールの辞書」「失われた書庫」になるとちょっと違うような


34: 吾輩は名無しである 2008/05/19(月) 00:35:48

三大奇書⇒ドグラは納得。虚無はホント、誰かコテンコテンにつっこんでくだせい(あくまで奇書としてだが) 黒死は未読。誰か本当のところを打ち明けてくれ


74: 記憶喪失した男 2009/08/04(火) 18:13:42

バラードとかんべむさしの二人が、注釈を大量につけた短編を書いてたな。
まあまあ、面白かった。オチとかないけど。

レムの「完全なる真空」架空の書物の書評集も実験的だが、
書評という感じはしないしつまらない。
「虚数」はめちゃ傑作。架空の書物の序文集。

筒井康隆の「残像に口紅を」は、漫画「幽遊白書」に惨敗する。可哀相だが。


78: 記憶喪失した男 2009/08/04(火) 18:35:58

「虚無への供物」よりは、
作中作でできた綾辻行人の「迷路館殺人事件」のが奇書だな。

ヴォネガットの、三人称視点だと思ったら、
作者が途中で登場する「チャンピオンたちの朝食」も実験小説の成功例だと思う。


33: 吾輩は名無しである 2008/05/16(金) 11:05:47

「キャラクターズ」東浩紀+桜坂洋 ・・新潮の巻頭にのったことが奇蹟


41: 吾輩は名無しである 2008/08/27(水) 07:20:10

小説じゃないけど『エデン特急』
幻覚描写が壮絶です。
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ウニカ・チュルンの『ジャスミンおとこ』もいい。
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42: 吾輩は名無しである 2008/08/27(水) 16:05:51

>>41
ありがとうございます
早速調べてみます


44: 吾輩は名無しである 2008/10/28(火) 00:44:47

コクトーの「ポトマック」
奇書ってかナンセンスかな?
あとはルーセルの「アフリカの印象」「ロクス・ソルス」とか定番だよね


46: 吾輩は名無しである 2008/12/08(月) 20:57:07

大藪春彦「餓狼の弾痕」
大藪晩年のミニマルな作風の極致。
知らない奴はぐぐれ


50: 吾輩は名無しである 2008/12/28(日) 22:28:07

ナンシー・ヒューストン「時のかさなり」
豊崎社長も絶賛してるよ


52: 吾輩は名無しである 2009/02/13(金) 23:00:40

奇書といえば文学じゃないがニーチェの「この人を見よ」を
見てみたい。頭がくるって自画自賛しまくってる本なんだろ?

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54: 吾輩は名無しである 2009/02/14(土) 19:49:56

>>52
途中から支離滅裂になってたような気がする。
1回しかよんでないけど。


56: 吾輩は名無しである 2009/07/28(火) 17:14:42

「文体練習」は奇書だろうなぁ


58: 吾輩は名無しである 2009/07/31(金) 07:47:25

興味深いスレだ
聞いたことも無い作品も多くて勉強になる。

ドグラ・マグラの合わせ鏡的で堂々巡り的追いかけっこ感と夢落ち的な手法は、今漫画やゲームなんかでもそれと似たような手口の作品を幾つか見るね


72: イワンの阿呆 2009/08/01(土) 08:49:56

既出では、
フィネガンズ・ウェイク
重力の虹
がダントツじゃないですか?
因みにどっちも完読放棄した。


76: 記憶喪失した男 2009/08/04(火) 18:26:01

竹本健治の
「ウロボロスの偽書」芸者ミステリと、芸者ミステリを書いている作家(竹本自身)の近況と、
誰に書かれたかわからない殺人鬼の告白文からなる。殺人鬼が作者に無断で芸者ミステリの登場人物を殺し始め、
てんやわんや。
のはずが、後半は駄文の束となり、作者の頭がパンクしたみたい。奇書だと思う。
「ウロボロスの基礎論」実在する同僚ミステリ作家数人が好き勝手に原稿書く。
原稿料を竹本がもらったらしく、みんななげやり。非難轟々。
小野不由美の書いためちゃうまい漫画もでてくる。でも、分厚すぎて、
作者本人は量子力学のブルーバックスでも書き写したかのような文しか書かない失敗作。
「ウロボロスの純正律動」読んでない。

はかなり実験的な小説だと思うけど、残念ながら、失敗作だよね。

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94: 吾輩は名無しである 2009/09/18(金) 02:09:56

>>76
実験小説ってみんなウロボロスに噛まれちまったみたいなところがあるよね、


77: 記憶喪失した男 2009/08/04(火) 18:31:26

まあ、いうまでもないが、
文字で絵が書いてあるベスターのSF小説「虎よ、虎よ」もかなり実験的。
読むのは冗長だが、成功例だろう。


79: 記憶喪失した男 2009/08/04(火) 18:38:56

おれは日本三大奇書には高橋の伝奇小説「総門谷」を推すのだが。
あのラストは、幻想小説の到達点のひとつじゃないかな。


81: 吾輩は名無しである 2009/08/04(火) 18:53:22

川端康成の『水晶幻想』を挙げさせて頂きます。
短編なので二回読み通してみましたが意味不明です。
三回目途中で投げました。
名前が綺麗でつい買ってしまったのですが…。


82: 81 2009/08/04(火) 19:12:58

あ、あと平野啓一郎の『高瀬川』、『滴り落ちる時計たちの波紋』。
短編集だったと思うんですが、完全に実験的ですな。無残ですけど。
彼の初期は『日蝕』から唖然とする事ばっかやってましたな。

実験するのはいいが、ミステリーの叙述トリック以外に読者に
本当に面白味を植え付ける事に成功した実験小説っていうのが
あるのでしょうか…。思い付きませんし、心底そういうような
新しさは内心求めていないのかも…って思ったりしています。
話がつまんなきゃ本当に嫌な気分になりますし。


84: 吾輩は名無しである 2009/08/05(水) 10:25:06

この手の本で一番衝撃を受けたのは、筒井康隆の『脱走と追跡のサンバ』かな。
上のほうでもあがってる『虚人たち』とならぶ、筒井の最高傑作やね。
『ドグラ・マグラ』なんかよりも、『脱走と追跡のサンバ』の方が狂ってるし、読んでいると頭がぐちゃぐちゃになってくる。
あの狂気じみたラストに受けた衝撃は、たぶん一生忘れられない……


97: 吾輩は名無しである 2009/10/22(木) 20:40:34

奇書とか実験小説とかきまってつまんね


104: 吾輩は名無しである 2010/06/23(水) 02:54:38

>>97
つまんない実験小説にも頑張って読破すると思わぬメリットがある
私は「フィネガンズウエイクを読もうとしたけど挫折した」という気に入った女性に
「頑張って終りまで読んだよ」と言ってその女性と性交することができた。
もちろんその後は別れたが


105: 吾輩は名無しである 2010/06/23(水) 08:57:46

>>104
きょうあたり、その女性から連絡が行くよ。
びっくりしないでね。
逃げないで責任はとってね。


31: 吾輩は名無しである 2008/05/16(金) 04:46:46

こういう奇書読んでみたいけど、一般受けしないせいか絶版が多くて読めない
残念だよ
まあ>>1のは大体手に入るけど


ドグラ・マグラ (上) (角川文庫)
黒死館殺人事件 (河出文庫)
新装版 虚無への供物(上) (講談社文庫)

元スレ:http://love6.2ch.net/test/read.cgi/book/1206662593/