Updated: Tokyo  2016/01/16 08:49  |  New York  2016/01/15 18:49  |  London  2016/01/15 23:49
 

ノルウェー、石油産業の危機を宣言-金融危機はるかに上回る深刻度

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    (ブルームバーグ):原油価格が1バレル=30ドルを切る状況で、西欧最大の原油生産国ノルウェーは2008年の金融危機を超える不況にあえいでいる。

ノルウェー石油監督局のニランド長官はブルームバーグに対し、「(国内の石油)業界は現在危機に陥っている。それは否定できない」と述べた。価格下落が続く中、石油業界には「長期的な価値の創出」よりも短期的な利益を優先させる傾向があるとも指摘した。

だが、政府は追加の景気対策を打ち出す可能性を排除している。イェンセン財務相は昨年提示した予算案にはすでに「多くの財政出動」が盛り込まれており、雇用喪失の抑制を促すだろうとの見方を示している。政府当局者の期待は、原油安と連動して下落したノルウェー・クローネが他部門の輸出を後押しすることだ。さらに財政不足に対処するため、世界最大の8050億ドル(約94兆円)を抱える政府系ファンドへの依存も強めている。

スウェドバンクのアナリスト、テオドル・ニルセン氏は「今回と比べれば、金融危機などなんともなかった」とし、「探査活動は落ち込む。それはノルウェーとノルウェー大陸棚にとっては良くないことだ」と語った。

ノルウェーは国内総生産(GDP)のほぼ2割を石油・ガスが占める。だが、石油業界ではすでに約3万人の人員を削減した。

原題:Norway Declares Crisis in Oil Industry as Devaluation Continues(抜粋)

記事に関する記者への問い合わせ先: Oslo Saleha Mohsin smohsin2@bloomberg.net;オスロ Mikael Holter mholter2@bloomberg.net

記事についてのエディターへの問い合わせ先: Jonas Bergman jbergman@bloomberg.net

更新日時: 2016/01/16 03:54 JST

 
 
 
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