インデックス投資は、日経225やTOPIX、MSCIコクサイなどの指数に連動する“インデックスファンド”を購入し、長期的に運用を続ける投資法だ。購入するインデックスファンドの組み合わせとその構成比率、いわゆるポートフォリオを決め、あとはリバランスしながら定期的に積立投資をしていくのが、もっとも基本的な手法となる。
実際にインデックス投資家の方に話を聞くと、「半年に1度くらい構成比率のリバランスをするくらいで、基本的には毎月自動的に積立購入するだけ。あとはほとんど何もしてない」という答えが返ってくることも多い。
その一方で、インデックス投資を始めようとする人がもっとも頭を悩ませるのも、そのポートフォリオだろう。そこで今回は、インデックス投資家として知られるkenzさんを取材。kenzさんのポートフォリオとそれを導き出すアセットアロケーション(資産配分)の話を中心に、その投資手法を教えてもらった。
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インデックス投資歴6年で、運用益は+40数%に!
kenzさんがインデックス投資を始めたのは2009年のこと。勤めている会社で確定拠出年金、いわゆる401kが始まったのがきっかけだった。そこから約6年経った現在、kenzさんの保有する銘柄と資産クラスごとの比率は、次の表の通りだ。
■kenzさんの保有銘柄と資産クラスの比率(2015年11月時点) | ||||||
資産クラス | 商品名(青文字はクリックで詳細へ) | 保有比率 | ||||
日本株式 | <購入・換金手数料なし>ニッセイTOPIXインデックスファンド | 11.2% | ||||
MAXISトピックス上場投信(1348) | ||||||
TOPIX連動型上場投資信託(1306) | ||||||
先進国株式 | <購入・換金手数料なし>ニッセイ外国株式インデックスファンド | 43.7% | ||||
MAXIS 海外株式上場投信(1550) | ||||||
EXE-iグローバル中小型株式ファンド | ||||||
三井住友・DC外国株式インデックスファンドS | ||||||
新興国株式 | eMAXIS新興国株式インデックス | 21.0% | ||||
Funds-i新興国株式インデックス | ||||||
日本債券 | SMT国内債券インデックス | 13.5% | ||||
eMAXIS国内債券インデックス | ||||||
i-mizuho 国内債券インデックス | ||||||
円建社債 | 第31回SBI債 | 4.2% | ||||
日本REIT | <購入・換金手数料なし>ニッセイJリートインデックスファンド | 2.5% | ||||
海外REIT | <購入・換金手数料なし>ニッセイグローバルリートインデックスファンド | 3.1% | ||||
eMAXIS先進国リートインデックス | ||||||
バランスファンド | 世界経済インデックスファンド | —% |
保有銘柄の数が多く、これだけ見ても何がどうなっているのかさっぱりわからない人がほとんどだろう。しかし、この表には、kenzさんのインデックス投資に対する考え方やこれまでの運用の歴史がすべて詰まっているのだ。
実際、kenzさんは、具体的な運用成績の数字こそ非公開だが、資産額にしておよそ数千万円、運用益で見ても+40数%に達する。ここ数年の世界的株高の恩恵があったにせよ、投資歴6年でこの数字は十分立派な成績だ。
今回は、この運用成績を導き出したkenzさんのポートフォリオを丸裸にし、その投資手法をくわしく解説していこう!
来るべき大暴落にそなえて、
自分のリスク許容度を知るのが大切
ポートフォリオの解説といっても、いきなり「どういう商品をどれだけ購入しているのか」という話だけをしても意味はない。まず初めに、その人なりの投資スタンスやリスク許容度があり、それに応じた資産配分、いわゆるアセットアロケーションが決定し、その結果として目に見えるポートフォリオや購入方法が決まってくる。
ポートフォリオというのは具体的な商品構成のことだが、日経225やMSCIコクサイなど、ベンチマーク(連動する指数)を同じくするインデックスファンドであれば、多少のコストの差はあるものの、運用成績にそれほど大きな違いはない。具体的な商品選びよりも大切なのことは、“リスク資産の割合”とその中の“資産クラスの配分(アセットアロケーション)”だ。この2つによって運用成績の大半が決まると言っても過言ではないだろう。
では、kenzさんは、どのようにリスク資産の割合と資産クラスの配分(アセットアロケーション)を決めているのか。まずはkenzさんにリスクに対する考え方を聞いてみた。
「リスク許容度というのは、ようするに、自分の総資産に対して何割の含み損をかかえても大丈夫と思えるか。含み損が1割なら大抵の人は大丈夫です。3割でもけっこう大丈夫。でも5割の含み損、つまり資産評価額が半分を切ると売りたくなる人はかなり増えてきて、9割減るまで耐えられる人はほとんどいないと思います。株価の暴落があると、Twitterなどにびびって『インデックス投資はもうダメだ……』なんて書き込みが増えますが、そういう人達はリスクを取り過ぎなんですね」
『インデックス投資はリスクがない』とか『絶対に儲かる』と思っている人もいるが、それは大きな誤りだ。確かに企業の倒産や特定の業種の浮き沈みといった「個別リスク」はほとんど除外できるが、市場全体が上げ下げする「市場リスク」はもろに被るとkenzさんは言う。
「実際に、リーマンショックのときは約6割の下落、海外REITにいたっては下手すれば7割下落しましたから、今後も同じような暴落がないとは言えません。そこまでのリスクを覚悟して、平均リターンで数%を取りに行くのがインデックス投資なんです」
そこで必要となるのが、リスク資産と無リスク資産の配分だ。
リスク資産とは、株式や債券、REITなど、元本保証がなく変動リスクのある金融資産のこと。対する無リスク資産は、普通預金や定期預金、個人向け国債など、元本が保証されている金融資産のことだ。当然、リスク資産の割合が高いほどリスク許容度が必要となる。
「私の場合は、リスク資産と無リスク資産の割合は5割5割。これだと、仮にリスク資産が4割下落しても、資産全体で見れば2割の含み損に抑えられます。この割合に厳密な根拠はなく、このくらいが気持ちいいというざっくりとした感覚ですね(笑)。自分のリスク許容度を考えると、リスク資産5割はまだまだ保守的で、本当は6〜7割あってもいいと思っています。8割だとちょっと大きすぎかな。今は自分でちょっとブレーキを踏んで5割に抑えている感覚ですが、それくらいでちょうどいいんだと思いますよ」
アセットアロケーションは
地球全体をイメージしながら感覚的に決める
リスク資産と無リスク資産の配分が決まったら、次はその中でのアセットアロケーション(資産配分)だ。
「無リスク資産でもなるべく有利に運用したいので、普通預金のほか、定期預金と個人向け国債で運用しています。どちらも、日本が破綻しない限りは一応元本保証ですね」
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