「水爆」実験:中国で放射能汚染不安が拡大

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 中国・吉林省図們市と北朝鮮の咸鏡北道南陽を結ぶ図們大橋の中国側には7日、「補修のため、見学できません」という掲示があった。橋は問題がないように見え、補修工事をする人の姿もなかった。現地住民によると、5日までは橋の上を北朝鮮との国境に当たる中間線まで行くことができたが、6日の北朝鮮による核実験以降、橋に立ち入れなくなったという。橋を警備する兵士に「中に入れないのか」と尋ねると、立ち入り禁止の掲示を指差した。橋の周辺にある公園は住民が体操などをする場所だが、7日には人影が疎らだった。公園で出会った住民は「昨日の(核実験による)地震で家の壁にひびが入った。修理費を誰からもらえばよいのか。北朝鮮を眺めるのも嫌だ」と話した。

 北朝鮮が核実験を行った場所からわずか100-120キロメートル離れた中国の図們、延吉一帯の住民は、記者が「朝鮮(北朝鮮)」という言葉を発しただけで、「ジンサンパン」がどうだこうだと話した。ジンサンパンとは「金ファミリーで3番目のデブ」という意味で、金正恩氏を指す隠語だ。図們の60代の住民は「延辺と北朝鮮は地続きで水も共有している。核実験で汚染された水や土が国境を超えてこないか心配だ。スモッグは目に見えても放射能は見えない。今は空気も水も心配な状況だ」と語った。

 延吉市民は中国版ツイッターの微博(ウェイボー)に「北朝鮮の核実験が仮に失敗していたとすれば、中国東北部の国境地帯は人が住めない土地になり、東北部住民は難民になってしまう。北朝鮮の核実験を中国はいつまで傍観しているつもりなのか」と書いた。

 中国では北朝鮮を放置していてはならないという意見も高まっている。延吉のタクシー運転手は「中国は戦争の際に血で北朝鮮を助け、その後も大規模な援助をした。それなのに今の北朝鮮は核による地震で中国を脅かしている。北朝鮮への援助をまず中断すべきだ」と話した。

 延吉に住むネットユーザーは「(金正恩氏を支援することは)心配をエスカレートさせるに等しい。中国東北部にいる1億人の人口の安全が狂った独裁者の脅威に常にさらされている」と語った。延吉の飲食店経営者は「これからは北朝鮮の人に会うのも嫌だ」と漏らした。白頭山(中国名・長白山)周辺の長白県の住民はインターネット上で、「核爆発で家が揺れた。長白山のマグマも揺るがされたのではないかと心配だ」と書いた。

北京・延吉・図們=アン・ヨンヒョン特派員
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