今回の核実験で、金正恩(キム・ジョンウン)政権に対する中国の絶望感はさらに大きくなったことが分かった。だからと言って、中国が金正恩政権を動かすほどの制裁に同意するかどうかは未知数だ。むしろ、かなりの数の専門家が「中国は北朝鮮にぬるま湯的な姿勢を取る可能性が高い」と見ているのが現実だ。このような中国をどのように国際社会と共に動くようにしていくかが、朴槿恵(パク・クンヘ)政権の外交の課題だ。
朴大統領は昨年9月、日米の冷ややかな視線を浴びながら中国の戦勝記念パレードに出席し、習近平中国国家主席と共に天安門の楼閣に立った。韓国大統領府は当時、「韓半島(朝鮮半島)の安保と北朝鮮問題で中国の協力が不可欠であること考えるべきだ」と言った。だが、大統領府は今回の核実験について「北東アジアの安保構図を揺るがすもの」と語っている。大統領府の元関係者は「こうした状況で、中国の協力をきちんと得られなければ、『何のために中国にあれだけ力を入れてきたのか』と言われても返す言葉がないことになる。韓国が持っているすべてのカードを中国に出して協力を求めるべきだ」と語った。千英宇(チョン・ヨンウ)元大統領府外交安保首席秘書官は「中国が本当にこれまで言ってきたリップサービス以上のことをしないなら、韓国の対中外交の破たんだ」と言った。
国家安保戦略研究院のパク・ピョングァン北東アジア研究所長は「中朝関係を離反させるため、中国に対し圧力を加えることも並行すべきだ」と述べた。峨山政策研究院の崔剛(チェ・ガン)副院長は「中国に要求するなら、韓国がまず行動しなければならない。(中国が嫌がっている)戦域高高度防衛ミサイル(THAAD)配備も含まれる」と述べた。