「水爆」実験:北から事前通知なし、米中への不満の表れ

 北朝鮮が6日、「水素爆弾実験を実施した」と発表したが、今回は過去3回の核実験と違い、米中に事前通知をしていなかったことが分かった。

 中国外務省の華春瑩報道官は同日の定例記者会見で、事前に実験の通知を受けていたのかとの質問に「前もって全く知らなかった」と述べた。韓国国会情報委員会の与党セヌリ党幹事を務めるイ・チョルウ議員も国会で「北朝鮮が過去3回の核実験と違い、米国と中国に実験計画を事前通知していなかったことを(情報機関の国家情報院が)把握した」と伝えた。過去3回の核実験では事前に米国や中国に通知があり、米国から韓国に伝えられていたが、今回は全く通知がなかったという。

 国家情報院によると、北朝鮮が最初の核実験を行った2006年10月には実験30分前に中国へ通知があり、09年5月の2回目の核実験では30分前に米国と中国、ロシアに通知があった。13年2月の3回目核実験でも、前日に米中ロに通知したという。

 統一研究院のパク・ヒョンジュン先任研究委員は「北朝鮮がこれまでと違い米中に伝えず不意を突いて核実験を行ったことは、北朝鮮の米中に対する感情がそれだけ良くないことを示している」と説明。また、周辺国を驚かせて核実験の効果を極大化すると同時に、核放棄に向けた交渉に応じないという姿勢を強く表明したとの見方を示した。

 一方、趙太庸(チョ・テヨン)国家安保室第1次長は核実験を受けて政府声明を発表し「政府はすでに警告した通り、北朝鮮が核実験に相応する代償を払うよう同盟国および6カ国協議参加国を含めた国際社会と緊密に協力する。また、国連安全保障理事会の追加制裁を含め、必要なあらゆる措置を取る」と表明した。

キム・ミョンソン記者
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