ホーム>税について調べる>タックスアンサー>法人税>特別償却・税額控除>No.5442 試験研究費の総額に係る税額控除制度
[平成27年4月1日現在法令等]
「試験研究費の総額に係る税額控除制度」は、その事業年度において損金の額に算入される試験研究費の額がある場合に、その試験研究費の額の一定割合の金額をその事業年度の法人税額から控除することを認めるものです。
(注) この制度は、「中小企業技術基盤強化税制」(コード5444)との重複適用は認められません。
この制度の適用対象法人は、青色申告法人です。
この制度の適用対象年度は、次に掲げる事業年度以外の事業年度です。
この制度の対象となる試験研究費の額とは、製品の製造又は技術の改良、考案若しくは発明に係る試験研究のために要する原材料費、人件費及び経費のほか、他の者に試験研究を委託するために支払う費用などの額をいいます。ただし、試験研究に充てるために他の者から支払を受ける金額がある場合には、その金額を控除した金額が試験研究費の額となります。
この制度による税額控除限度額は、その事業年度の損金の額に算入される試験研究費の額に、次の(1)の税額控除割合を乗じて計算した金額です。
ただし、税額控除限度額がその事業年度の法人税額の25%相当額(注)を超える場合は、その25%相当額(注)を限度とします。
(注) 平成21年4月1日から平成24年3月31日までの間に開始する各事業年度及び平成25年4月1日から平成27年3月31日までの間に開始する各事業年度においては、30%相当額(平成24年4月1日から平成25年3月31日までの間に開始する各事業年度においては、20%相当額)となります。
なお、「試験研究費の額が増加した場合等の税額控除制度」により平成20年4月1日から平成29年3月31日までの間に開始する各事業年度(以下「適用年度」といいます。)において、次の又は
に該当する場合(
については、設立事業年度を除きます。)には、いずれかの選択適用により上記1の制度による税額控除限度額とは別枠で税額控除ができます。このときの税額控除限度額はそれぞれ次のとおりです。
ただし、これらの税額控除限度額がその事業年度の法人税額の10%相当額を超える場合は、その10%相当額を限度とします。
税額控除限度額=(試験研究費の額−比較試験研究費の額)×5%
(ロ)平成26年4月1日から平成29年3月31日までの間に開始する各事業年度・・・次の(5)の増加試験研究費の額が、次の(2)の比較試験研究費の額の5%を超え、かつ、適用年度に損金の額に算入される試験研究費の額が次の(3)の基準試験研究費の額を超える場合
税額控除限度額=増加試験研究費の額×30%(次の(6)の増加試験研究費割合が30%未満の場合には増加試験研究費割合)
税額控除限度額=(試験研究費の額−平均売上金額×10%)×超過税額控除割合
(注) 超過税額控除割合は、次の算式によって計算した割合です。
(算式) 超過税額控除割合=(試験研究費割合−10%)×0.2
(算式) 税額控除割合=(試験研究費割合×0.2)+8%
(注)
(算式) 試験研究費割合=その事業年度の損金の額に算入される試験研究費の額÷平均売上金額
この制度の適用を受けるためには、控除の対象となる試験研究費の額及び控除を受ける金額を確定申告書等に記載するとともに、その金額の計算に関する明細書を添付して申告する必要があります。
この制度による税額控除の適用を受ける場合において、税額控除限度額が法人税額の25%相当額(注1)を超えるため税額控除限度額の全部を控除しきれなかったときには、その控除しきれなかった金額については平成27年4月1日以後に開始する事業年度において法人税額から控除することはできませんが、同日前に開始した事業年度においては、一定の要件の下に法人税額から控除することができます(注2)。詳細については、コード5450「繰越税額控除限度超過額等の繰越控除制度」を参照してください。
(措法42の4、旧措法42の4の2、措令27の4、平20改正法附則56、平22改正法附則1、73、平21改正措法附則4、平24改正措法附則18、平25改正措法附則61、平26改正法附則1、平27改正法附則72)
参考: 関連コード