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文芸メイン、その他もろもろ

映画「犬に名前をつける日」を観て思うこと

豚は殺してもいいけど犬は殺しちゃいけないのか - phaの日記
pha(id:pha)さんの記事を見て、観たい~!と思った映画に行ってきました。

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19時の回ならphaさんのトークが聴けたのですが、夜は出かけにくい主婦なので断念…(T_T)
13時の回に行きました。


「犬」がタイトルにあると、よくあるほのぼの映画なのかと思われがちですが
今回は違っていました。
もちろん、癒されシーンも所々に散りばめてありながら
目を覆いたくなる映像が、これでもかこれでもかと現実を突きつけてきます。

それは、今まで見て見ぬふりをしてきた現実です。



斬新だな~と思ったのは、犬や猫の堕胎手術を撮っていた事。
あの映像は賛否両論あるだろうから、勇気の要る事だったと思います。
でも、ここまでを見せなければ解らないだろう?という、非常に強い意思と覚悟のようなものを感じました。
私にはとても直視出来なかったシーンも、数多くありました。

映画を観ながら私は、この記事の事も思い出していました。

daisuke-tsuchiya.hatenablog.com


この記事を繰り返し読んで、敢えてコメントはしませんでしたが、我が家は雄だけ去勢手術をしています。
3匹いる犬に手術をするかしないのか、それはそれは悩みました。
私の周りでは「するのが当然。去勢・避妊手術は飼い主の義務。」という意見がほとんどです。


避妊手術は、生後数か月のうちに最初の発情前に行えば、その後の乳腺腫瘍発生率がぐんと下がるのだそうです。
全身麻酔で開腹し、子宮のみまたは子宮と卵巣を取るのです。
我が家に最初の里子犬が来た時にはもう1歳を過ぎていました。
獣医師は「雌犬がなりやすい子宮蓄膿症も、子宮がなければ罹らなくなる」と手術を勧めてきました。

でも、子宮の病気になり子宮を取るのは仕方ないと自分の立場なら思えるけれど…
子宮を取ってしまいましょう。そうすれば子宮の病気になりませんよと言われても自分は受け入れられないのです。
お前はどうしたい?と聞いても答えるはずもなく
自分だったら嫌なのだから、里子犬にも手術をしませんでした。

その後里子犬は乳腺腫瘍で2度の手術をしたのでこの決断は間違いだったのですが、それは結果論であって結論ではありません。

雄犬は生後半年で我が家にやって来て、夫は去勢を「可哀そうだ」と反対しました。でも仔犬が産まれては困るので、有無を言わさず去勢手術を選択しました。
病院に連れて行くと、この雄犬は停留睾丸だったので手術が必須でした。やらなければガン化する可能性があったそうです。だからこれも結果論であって、増えたら困るのは私達のエゴに過ぎません。

このような訳で、土屋大亮(id:Daisuke-Tsuchiya)さんの記事を読んでも、私には肯定も否定もなく、様々なブコメを読んでただただうろたえるばかりでした。



けれどもこの映画「犬に名前をつける日」の中には、ひとつの答えがありました。



それから、命の問題も。

家畜は食べるために殺される。
犬や猫は、殺してはいけないのに。

でも、犬も殺している。猫なんてもっともっと殺している。

食べるために産ませて育てて食べるために殺すのと
金儲けのために産ませて金にならなければ殺すのとでは

どちらが重い罪なのだろう?

この映画は、たくさんの事を問いかけてきます。

「可哀想だから肉を食べるな」という人は、この映画を観てくるといい。

矛先を向けるべきはどこなのかが解ると思うから。


この映画、もっとたくさんの劇場で上映して欲しいと思います。
シネスイッチ銀座での上映は、明日までなのです。


犬や猫を飼おうかな…と思う方。

犬や猫を飼っている方。

サンタが仔犬をくれないかなと思っているちびっ子ども。



観たほうがいいよ!