きほんの鶏のからあげ

奇跡の
おいしさ

文・写真・動画:松浦弥太郎
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もしあなたが、鶏のから揚げ好きだとしたら、こんなにおいしいものがきほんかと、怒るかもしれません。ごめんなさい。

から揚げのおいしさは下味の妙です。味の好みはあると思いますが、今回ご紹介するのは、何度も試作を繰り返し、やっと辿り着いた、にんにくとしょうがの風味がきりっと効いた、絶品のから揚げです。

なかなか味の決め手に納得ができずにいた時、うっかり調味料の配合を間違えたら、ピタッと味が決まったという、よくある話のようですが、本当なのです。

常温から揚げましたが、170℃前後の中温で揚げていただいても結構です。下味の配合は、アレンジせずこの通りにお作りください。

鶏のから揚げ好きに捧げたい奇跡のおいしさ。現時点において納得のできる研究成果の発表です。

おいしすぎて、この量を一人で食べたくなります。

材料(2人分)

鶏もも肉…200〜250gを2枚(さっぱりがお好みの方は、むね肉でも可)

サラダ油…適量

下味の材料

塩…小サジ1杯

しょうが汁…小サジ4杯

ごま油…小サジ4杯

溶き玉子…1コ分

たまりじょう油…大サジ2杯(しょう油でも可)

酒…大サジ2杯

おろしにんにく…20g

おろししょうが…10g

片栗粉…大サジ4杯

揚げ衣の材料

片栗粉…180g

薄力粉…小サジ1杯

ベーキングパウダー…小サジ1杯

作り方

1 大きめのボウルに、片栗粉以外の下味の材料をすべて混ぜ合わせます。

2 混ぜ合わせた下味に、片栗粉を少しずつ加えて、ていねいによく混ぜます。

3 鶏もも肉の黄色い脂を取り除き、食べやすい大きさに切り分け、下味に40分ほど、しっかり漬け込みます。

4 揚げ衣の材料を、別のボウルによく混ぜ合わせ、下味に漬けた鶏肉を入れ、まんべんなく衣をつけます。

5 鍋もしくはフライパンに、深さ3センチほどのサラダ油を注ぎ、鶏肉を入れます。常温から中火で揚げていきます。

6 衣が揚がる前に箸で触ると、衣が崩れますので、衣の全体がきつね色になるまで見届けます。

7 油が泡立って、衣がしっかり揚がったら裏返します。箸で鶏肉を油から持ち上げ、空気に触れさせると、さらにカリッと仕上がります。

8 揚げ加減を見て、衣が濃いきつね色になったら、アミを置いたバットに上げて、油をよく切ります。レモンを添えてお召し上がり下さい。

冷めてもおいしい鶏のから揚げです。お弁当のおかずにおすすめします。
2015年12月17日
文・写真・動画:松浦弥太郎

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