音楽著作権の管理ビジネスに新たな動きが出ている。EXILEや安室奈美恵さんらの人気アーティストを抱えるエイベックス・グループ・ホールディングス傘下の音楽出版社が、日本音楽著作権協会(JASRAC)への管理委託の解消を決めた。長年続くJASRACの独占状態が崩れるか注目が集まっている。(SANKEI EXPRESS)
レコード会社のCD制作のほか、放送局で音楽を流したりカラオケで歌ったりすると、作詞家や作曲家らに使用料が分配される「音楽著作権」。JASRACは300万作品以上の管理を請け負う業界の“巨人”だ。
「将来的にJASRACの健全な対抗軸に」と話すのは、エイベックス系列の著作権管理会社「イーライセンス」の阿南雅浩社長。系列の音楽出版社「エイベックス・ミュージック・パブリッシング」社長を兼務し、著作権がある約10万曲の管理委託(演奏権を除く)を、著作者の同意を得てJASRACから移す手続きを進めている。
イーライセンスは同業の「ジャパン・ライツ・クリアランス」と経営統合の協議も進める。ジ社の荒川祐二社長も「どんな事業も独占事業者がいると創意工夫が乏しくなる。業界の活性化にプラス」と統合に意欲的だ。
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