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 米国のリンチ司法長官は7日、イリノイ州のシカゴ市警が継続的に憲法や法律に違反する行為をしていた可能性があるとして、司法省が調査を始めることを明らかにした。調査は特に、実力行使の際、人種によって異なる対応があるかどうかや、説明責任のあり方を対象にするという。シカゴでは、白人警察官が黒人の少年を射殺した昨年の事件の映像が先月に公開され、抗議活動が続いている。

 射殺事件は昨年10月に起き、警察官は少年を16回撃っていた。近くにあったパトカーに備え付けられたカメラが発生時の様子を撮影していたが、市側は捜査中であることを理由に映像の公開を拒んでいた。情報公開請求を受けて裁判所が公開を命じ、その後に警察官が殺人罪で訴追された。発生時には警察が「少年が近づいていたために発砲した」と説明していたが、ビデオでは逆に離れて行こうとしていたことも明らかになっている。(中井大助)