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 偽造されたクレジットカードを使って買い物をしたとして、詐欺などの罪に問われた無職の男性被告(51)の控訴審判決で、東京高裁は24日、懲役5年とした一審・東京地裁判決を破棄し、審理を地裁に差し戻した。

 青柳勤裁判長は「警察官から利益誘導されて自白した疑いがぬぐえない」と指摘。一審で警察官の証人尋問を行っていないことから、「審理は尽くされておらず違法」と結論づけた。

 判決などによると、被告は2013年7~9月にほかの男と共謀し、東京都内のスーパーで偽造カードを使ってアイロンを買ったとする詐欺などの疑いで警視庁に逮捕された。

 被告は「捜査段階で警察官と取引し、虚偽の自白をした」と主張。被告が保釈後に警察官と電話で話した内容を録音していたことなどから、高裁判決は「一審で警察官の証人尋問を行う必要があった」とした。

 一審の当初、被告は「カードが偽造だと知っていた」と起訴内容を認めていたが、いったん結審した後に「偽造とは知らなかった」と無罪を主張した。今年3月の地裁判決は「被告の主張は信用できない」と判断したが、高裁は「被告の供述に沿う録音もある」などと指摘した。

 被告は、保釈中の昨年8月に覚醒剤を使ったとする罪にも問われたが、高裁はこれについては「有罪とした一審の判断に誤りはない」とした。