【ソウル聯合ニュース】韓国の故盧武鉉(ノ・ムヒョン)元大統領の側近で、情報機関・国家情報院(国情院)の院長を務めた金万福(キム・マンボク)氏が8月末、盧氏側と対立関係にある与党セヌリ党に入党したことが5日明らかになり、波紋を呼んでいる。
金氏は盧政権だった2006年に国情院長に任命された盧元大統領の最側近の一人で、セヌリ党への入党は異例と言える。金氏は12年の国会議員総選挙の際から地元の釜山で出馬の準備を進めてきた。次の総選挙は来年4月に実施される。
セヌリ党は過去、金氏を告発したこともあり、入党を認めたのは適切ではないとの指摘が出ている。セヌリ党の前身であるハンナラ党は08年、盧元大統領の南北首脳会談対話録の流出疑惑と関連し、金氏を検察に告発した。07年も当時のハンナラ党の李明博(イ・ミョンバク)大統領選候補の知人らに対する個人情報照会疑惑で金氏を検察に告発している。
金氏は07年10月、南北首脳会談に臨んだ盧元大統領の訪朝に同行するなど、セヌリ党が強く批判してきた盧政権の対北朝鮮政策づくりで中心的な役割を果たした。
セヌリ党は5日の最高委員会議で金氏の入党問題を議論し、党の規約上、金氏の入党を認めない根拠はないと判断した。