韓国を代表する大企業が、先進国の大企業に比べ収益創出力で劣ることが明らかになった。本紙は経済団体の全国経済人連合会と共同で、米誌『フォーチュン』の世界企業500社番付(グローバル500)に3年(2013-15年)連続でランクインした外国企業439社と韓国企業を分析した。
フォーチュン・グローバル500に3年連続で入った韓国企業は、サムスン電子、現代自動車、ポスコ、現代重工業、LG電子など14社。これら14社の売上高合計は、韓国全産業の25%近くを占める。韓国取引所の有価証券市場(KOSPI市場)に上場する766社の売上高合計に占める割合は50%を超える。
だが、この14社の昨年の平均収益率は4.52%で、外国企業439社の平均(5.37%)を0.85ポイント下回った。米国大企業の平均収益率(7.44%)だけでなく、中国企業の収益率(5.49%)よりも低い。
■韓国の代表的企業、営業利益が毎年減少
サムスン電子は、12年に年間売上高200兆ウォン(現在のレートで約21兆円、以下同じ)を達成し、13年には228兆ウォン(約24兆円)と過去最高記録を更新したが、昨年は206兆ウォン(約22兆円)に減少し、今年は200兆ウォンを切るとみられている。昨年の営業利益は前年比30%以上急減した。韓国自動車業界を代表する現代自動車も、12年から営業利益が3年連続で減少している。現代重工業、GSカルテックスなどグローバル500にランクインしたほかの韓国企業も、状況は似たり寄ったりだ。
15年版のグローバル500にランクインした企業数を国別に見ると、韓国は17社で7番目に多い。米国(128社)に比べると8分の1ほどだが、昔からの産業大国のドイツ(29社)の半分以上、韓国と国内総生産(GDP)規模が同じくらいのオーストラリア、スペイン(各8社)と比べると約2倍だ。
だが、これは外華内貧(見た目は華やかだが中身が伴っていないこと)に近い。韓国を代表する14社の年平均収益率が外国大企業の水準をはるかに下回っていることが、それを示している。特に、韓国大企業がグローバル500にランクインしている期間は平均12年と、全体の平均(14年)よりも2年短いにもかかわらず、収益性は外国企業に劣る。慶熙大のアン・ジェウク教授(経済学科)は「韓国の代表的企業が歴史の長い先進国の企業より稼ぐ力が劣るという事実は、企業の『無気力症』を示す危機のシグナルだ」と警鐘を鳴らす。